業務内容
住宅業界の情報
家づくりの知識
その他の基礎知識
サイトの管理人
(株)ポラリス・ハウジングサービス
代表取締役 高田公雄
YouTubeチャンネル
家づくりのノウハウがいっぱい
毎週金曜日に動画配信しています。
一条工務店のモデルハウス
一条工務店のモデルハウスに訪問し、住宅のプロの目で取材してきました。
一条工務店の価格や仕様、評判、商品の特徴など分かりやすく解説します。
目次
一条工務店の直近の売上高をグラフと表で示します。
一条工務店の売上の推移
決算年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
売上(単独) | 3,032億円 | 3,440億円 | 3,560億円 | 3,837億円 |
売上(グループ計) | 3,533億円 | 3,946億円 | 4,065億円 | 4,392億円 |
他のハウスメーカーとは一線を画したスタイルが支持を受け、売上はずっと右肩上がりの状況です。
一条工務店は新築の戸建て住宅事業を中核にしていますが、その周辺の事業へも拡大させています。
新築の戸建て以外の事業としては、リフォーム事業、マンション事業、海外事業、メガソーラー事業、住宅ローン事業などになります。
営業マンの話では、延床面積80坪のモデルハウスで、坪単価55万円とのこと。
ただし、一条工務店の坪単価は延床面積ではなく施工床面積で計算されています。
施工床面積には出窓やバルコニーなども含まれます。
ですから一般的な延床面積で、坪単価を計算すると坪単価60万円超という事になるでしょう。
一条工務店の各商品の坪単価は次のようになっています。
(坪単価は一条工務店独自の施工床面積を基にした金額です)
一条工務店のモデルハウスへ行くと
営業マンからは「夢の家 I-HEAD構法」の仕様について説明を受けます。
商品のシリーズには セゾン、ブリアール、ファミーユなどなど、他にもいくつかあり、 それぞれの商品シリーズの説明資料に 「夢の家 I-HEAD構法」のマークが付いていて、一見すると、それらの商品は「夢の家 I-HEAD構法」仕様なのかと思ってしまいます。
しかし、「夢の家 I-HEAD構法」はオプションで、標準仕様はグラスウールで断熱された普通の家です。
契約後にそのことが分かった‥‥ というような事をおっしゃっている方もいました。
実際に一条工務店で建てた人の話では
実は、「夢の家 I-HEAD構法」仕様にすると、 坪単価3万円のアップとのことですが、担当する営業マンにもよるとは思いますが、突っ込んで聞かない限り、そのような説明は無かったそうです。
弊社に情報を寄せてくれた人の話では
施工面積50坪で当初、坪単価56万円という事だったのですが、
そこに「夢の家 I-HEAD構法」仕様を追加して、
出てきた見積り金額を 施工床面積ではなく、延床面積で割ってみると 坪単価は70万円になったそうです。
※アイ・キューブとアイ・スマートは「夢の家 I-HEAD構法」仕様には対応しておらず、標準で外内ダブル断熱になっています。
また、瓦屋根も標準仕様ではありません。
モデルハウスは瓦屋根になっていて、
営業マンは、モデルハウスのほとんどが 標準仕様でできていることを強調するので、何となく無意識の内に、瓦も標準仕様かと思ってしまいます。
カタログにも瓦屋根の家が載っていますし‥‥。
ところが、カタログの隅の方に小さく
「掲載されている写真には、オプションが含まれている場合があります」
と書かれています。
タイルも、モデルハウスやカタログなどには オプション品が使われていたりします。
一条工務店は全社的に、コスパが高い様に思いますが、そういった隠れたオプションに注意が必要です。
太陽光発電の設置には200万円以上の搭載費用が掛かります。
それを一条工務店の提携金融機関が融資してくれます。
そして施主は、発電した電気の売電分から返済していく事もできるようなシステムになっています。
説明によれば、10年前後で返済できるそうです。
太陽光発電システムの寿命は20年と言われているので、返済を済ませて以降、10年ぐらいは利益を得られて、しかも、初期費用の負担は無し。
太陽光発電の設置を検討されている人には 非常に魅力的なのでは‥‥。
一条工務店は免震装置の販売実績がハウスメーカーの中でもダントツです。
その価格は、「1階の床面積×136,500円」だそうです。
ですから、1階の床面積が20坪の家でしたら、273万円です。
他のハウスメーカーで免震装置を採用したら、 300万円を下回る事は絶対にないでしょう。
他のハウスメーカーのほとんどは、
ベアリング方式という免震装置ですが、 一条工務店は積層ゴム方式です。
ベアリング方式だと装置が大掛かりで複雑になります。
また、他のハウスメーカーは免震装置メーカーのOEMなのに対し、一条工務店は自社オリジナル。
他社との価格の差の理由はその辺りにあります。
ただ、免震装置は建物の周りに ある程度(1mぐらい)の隙間が必要になるので、 建物の混み合った都心部での採用は難しいです。
また、免震装置は地震に対して必ずしも万全ではありません。
その事について、このHPの「免震とは」のページに詳しく記載しています。
一条工務店は急激に着工数を増やし、急成長した事もあって、 大幅に中途採用者で人員を増やしています。
別に中途採用自体は悪い事はありませんが、
このサイトの読者から寄せいただいた情報によると、
今は掲載されていませんが、社員募集のページに 次のような事が書かれていたようです。
「中途の私でも、受注6件/年、 インセンティブ(成功報酬)100万円 x 6回!!」
この文言で募集したら「何が何でも売ってしまえ」という人ばかりが集まりそうですね。
また、募集要項の中に
「入社後2週間ほど自己研修カリキュラムに沿ってOJTを行い
その後、本社研修センターにて充実したカリキュラムで、 5日間しっかりと研修を行います。
1か月後にはフォローアップ研修で、新人研修の復習と 日々湧いてくる疑問の解消をし、住まいへのベストアドバイザーへと ステップアップしていきます」 とあるようです。
要約すると、
しっかりと社員教育を受けるのは 本社研修センターでの5日間だけで、あとは第一線で頑張ってくださいという事のようです。
一条工務店の社員間に かなりのレベル差の生じていることが予想されます。
昔、一条工務店を取材したときは、
一条工務店の営業マンは総じて自社の商品知識が豊富で、 いかにも営業職らしく、よくしゃべるという印象でしたが、最近の取材で会った何人かの営業マンは、だいぶ違いました。
たまたまかも知れませんが、あまり、話し上手ではなかったり、
(話し上手でない事は、別に悪い事ではないですが)
建築の知識が乏しく、 自社商品に対しても、あまりよく知らなかったり、一条工務店の営業マンらしくないなという印象を受けました。
下手をすると、入社したての社員に当たってしまう可能性もあるので、その点は注意が必要かも知れません。
ところで、他のハウスメーカーの場合、
他社と競合している段階から、有望な見込み客に対しては、 打合せに設計士が同席することが多々あります。
しかし、一条工務店は、契約がほぼ間違いない段階にならないと 設計士が打合せに同席する事はありません。
今まで、弊社のクライアントの中にも 一条工務店で話を進めていた人もいたのですが、
提出されたプランを見せてもらうと、 おそらく経験の浅い営業マン自身が作成したのでしょう。
とんでもないプランばかりでした。
ですから、競合しているときに、 提案力で勝負されると弱いところがあります。
営業マンの説明によると、 「当社は最もオプションの少ないハウスメーカーです」とのこと。
標準仕様で高いグレードの仕様を設定しているということのようです。
実際、確かに他のハウスメーカーと比べるとグレードが高いです。
構造は取り立ててすごいという訳ではありませんが、 4寸角柱、杉の無垢材。
1階の構造材は全て 加圧注入による防腐防蟻処理されたモノを使用します。
内装は、 玄関土間が、御影石。 和室は真壁で、本格的な造作が施され、床柱はカリンの無垢材。
キッチンは、 ピアノと同じ鏡面仕上げの面材。 吊戸棚にはダウンウォールが付いています。
換気システムは、熱交換率90%の全熱交換型のシステムです。
そして、驚きなのは、i-cubeという商品では 標準で全館床暖房が入っています。
他にも、細かなところまで高いグレードの仕様が設定されています。
他のハウスメーカーに比べ、コスパが高いと思います。
一条工務店はフィリピンにHRDという会社を作り、 一条工務店の建材をそこで製造しています。
他のハウスメーカーもオリジナル品と謳った建材や住宅設備を用意してありますが、 そのほとんどは建材メーカーや住設メーカーが製造したもので、 既製品に少し手を加え(色を変更したりなど)、オリジナル品と称しています。
ですから、そのハウスメーカーではなくても、 ほとんど同じ建材や住宅設備を手に入れる事ができます。
一条工務店の場合は正真正銘、オリジナル品です。
一条工務店のほとんどの建材や住宅設備がフィリピンの工場で製造されていますので、他社が同じものを手に入れる事はできません。
更に、自前の工場で製造しているので、 それらを安く仕入れる事ができます。
その反面、選択肢が狭く、ほとんど選び様がありません。
他社のように、日本の建材メーカーや住設メーカーの商品も選べると良いのですが、 一条工務店では、それができません。
細かな対応ができないので、それが元でトラブルを起こす事もあります。
C値:0.59(平均実測値)
Q値:0.51(i-smartⅡ)
UA値:0.28(i-シリーズZero)
ちなみにZEH(ゼロエネルギー住宅)の断熱基準は次のようになっています。
一条工務店の数値は、高断熱高気密を最大のウリにしている スウェーデンハウスを大きく超える数値です。
大手ハウスメーカーの中では最も高断熱高気密です。
気密測定も全棟実施しているようですし、その辺りはひじょうに評価できます。
「i-cube」(アイ・キューブ)と「i-smart」(アイ・スマート)は
2×6工法の商品で「夢の家 I-HEAD構法」仕様には対応していませんが、 標準で「外内ダブル断熱」の仕様になっています。
この商品は充填断熱(内断熱)と外張り断熱のハイブリットで
「夢の家 I-HEAD構法」仕様を上回る Q値=0.7W/m2・K 、C値=0.59c㎡/㎡ 全館床暖房が標準装備です。
基本はオール電化が標準ですが、 希望すればガス併用住宅にも対応できるようです。
以前は構造に関して、一条工務店では木造軸組(在来工法)にこだわっていたのですが、 スウェーデンハウスと同じ、2×6を使った 木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)です。
壁パネルはフィリピンの工場で製作しているようなので、工事が始まれば、それを現場で組み立てるだけ。 工期はわずか45日程度。(45坪未満の場合)
その代わり、敷地が狭かったり、接道が狭いと施工できませんし、 間取りの制約も多くなり、自由度は下がります。
デザインは、癖の無いシンプルな外観やインテリアになっています。
営業マンの話によると、一条工務店の主力商品になっているとの事です。
一条工務店は高断熱高気密にこだわっているだけあって、 樹脂サッシが標準仕様です。
2009年ににエクセルシャノン社による、樹脂サッシの防火性能偽装があり、それ以来、準防火地域での樹脂サッシの採用は難しくなりました。
一条工務店の営業によると、樹脂サッシをフィリピンの工場で製作し、独自で防火設備の認定を取得したとのこと。
ですから、都市部の準防火地域でも一条工務店であれば樹脂サッシが使えます。
また、トリプルガラスでLOW-Eガラス、しかもクリプトンガスが充填されているので、申し分ありません。
近年、多発する台風や豪雨災害への対策として、通常のガラスより耐風圧性能3.5倍、強度を7倍にした厚さ5ミリの強化ガラスを採用し、風速90m/Sの突発的な暴風にも耐えられます。内側のガラスには特殊なフィルムの合わせガラスを使用したトリプル樹脂サッシを積極的に提案しています。
もちろん災害時だけではなく防犯面でも有効です。
一条工務店のオプションには全館床暖房が用意されています。
(一部、全館床暖房が標準仕様の商品があります)
全館床暖房は食品庫などの収納部以外は 居室はもちろん、廊下やトイレなども全て床暖房になります。
一条工務店で家を建てる人のうち 90%が全館床暖房を採用しているようです。
一条工務店で家を建てる人のうち 92%が太陽光発電を採用し、平均の搭載容量は14kWという大容量となっています。
一条工務店では初期支出ゼロで太陽光発電を設置できるようになっています。
太陽光発電の設置には数百万円ほど掛かりますが、 発電した電気で得た収益で月々返済していく仕組みになっています。
約10年ほどで返済できるようで、 それ以降の発電による収益は施主側の利益になります。
一条工務店の評判については、賛否両論が私の耳に入ってきます。
一条工務店で家を建て、その様子をブログに綴っている人が沢山います。
それらのブログでの評判は、色々と自由にならない事や変だなと思う事が発生しても
「一条工務店だから仕方ないか」といった感じで、好意的な反応が多いようです。
一方で、私のところに直接届く評判は、決して好意的なものではありません。
ここでは、私が直接相談を受けた事例などをご参考までに少しご紹介します。
一条工務店の評判についてはこちらでご覧ください
一条工務店の評判のメニュー
一条工務店で家づくりを検討している方々のために、
ご参考になるような実際にあったお話しを教えてください。
悪い話しでも結構ですし、一条工務店で建てて良かったというお話しも歓迎です。
ぜひ、こちらの問合せフォームから、情報をお寄せください。
一条工務店の主婦からの口コミは別ページです。
下記よりご覧ください
一条工務店の歴史の記事は別ページです。
下記よりご覧ください
ハウスメーカーは住設や建材などにオリジナル品を揃えていますが、 その多くはOEM商品で、自社工場で作っているわけではなく、 住設メーカーや建材メーカの商品を 一部、仕様を変えてオリジナル品と称しています。
ですから、そのハウスメーカーでなくても、 ほとんど同じ住設や建材をどこのハウスメーカでも工務店でも 採用することができます。
しかし、一条工務店は フィリピンに自社工場があり、自社専用の住設や建材を製造しています。
また、他のハウスメーカーとは違い テレビコマーシャルを一切せず、販間費を抑えています。
そうのような自社努力により、 高いコストパフォーマンスを実現しました。
最近は大量に中途採用をしたので、 社員間のレベル差が生じているようではありますが、 自社商品に対しては自信を持ち 社員の頑張りを感じます。
ただ、チョッとどうかなという面もありますが、 それは、私の個人的な見解でもありますし、 このサイトでの掲載は控えさせていただこうかと思います。
★オススメの記事
このホームページに記載してある情報は自由に使用ていただいて結構です。 ただ、WEB上で引用される場合は、 「家づくりを応援する情報サイト」からの引用である事を記載して、 更に、このホームページへのリンクをしてください。 どうかよろしくお願いします。
このサイトの管理者
株式会社ポラリス・ハウジングサービス
代表取締役 高田公雄
京都市東山区泉涌寺東林町37-7
株式会社ポラリス・ハウジングサービスは「住宅相見積サービス」を運営し、京都・滋賀・大阪・奈良で注文住宅を建てる人を第三者の立場でサポートする会社です。