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ダイワハウスのモデルハウス
ダイワハウスのモデルハウスに訪問し、住宅のプロの目で取材してきました。
ダイワハウスの価格や仕様、評判、商品の特徴など分かりやすく解説します。
目次
ダイワハウスは多様な事業を展開していますが、ここでは戸建て住宅に絞って、直近の5年間の売上をグラフと表で示します。
ダイワハウスの販売戸数と売上の推移
決算年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
販売戸数(注文+分譲) | 9,332棟 | 9,286棟 | 9,227棟 | 8,983棟 | 7,860棟 |
戸建て住宅売上(国内外) | 3,783億円 | 3,903億円 | 3,853億円 | 5,035億円 | 4,978億円 |
2016年には分譲住宅と注文住宅の合計が9,332棟で、2020年には7,860棟です。15.8%減になっています。
売上高については2019年以降、海外での売り上げが加わり、大幅な増となっています。
ただ、中国の関連企業の不正が発覚したり、戸建て住宅や賃貸共同住宅で、建築基準に不適合であった事が表面化したりなど、その辺りの影響がやや心配なところです。
ダイワハウスは規格住宅が充実していて、
「Lifegenic(ライフジェニック)」というWEB専用商品もあります。
間取りも仕様も決められた範囲内で選択し、あまり自由に変更する事はできません。
その代わり、坪単価55~65万円ほどで、プレハブ住宅としては、比較的安い価格になっています。
もし、敷地と自分たちの要望にピッタリ納まるプランがあれば、お得かもしれません。
一方、取材にに答えてくれた営業マンの話しでは、注文住宅となると坪単価70~80万円ぐらいで、 他のプレハブ住宅のハウスメーカーと同様に高額です。
高いからといって、規格住宅より豪華な仕様という訳ではありません。
キッチンはLIXIL、クリナップ、パナソニック。
システムバスは、TOTO、INAX から選べます。
1階の窓ガラスは、標準で全て防犯ガラス。
防犯が気になる人には魅力的ですね。 ただ、2階の窓でも、足掛かりがあると侵入される可能性があります。
プランによっては2階にも防犯ガラスが必要な窓も出てくるかもしれないので、その辺りは計画段階で慎重に検討してください。
制震装置はオプションで、価格は1棟当たり30万円ほど。
xevoΣでは標準仕様となっています。
ちなみに、住宅産業新聞の調べによると、
ダイワハウスの全国平均坪単価は90.9万円となっているので、ハウスメーカーの中では、普通の価格です。
ところで、「ダイワハウスの歴史」の中でも述べていますが、ダイワハウスの礎を築いた1959年発売の「ミゼットハウス」のように、創業当初は拡大する住宅需要に応えるために 工場で大量生産し、均一で高品質な住宅を安く提供することが目的でした。
ダイワハウスに限らず、積水ハウスや、セキスイハイム、ミサワホーム、パナソニックホームズなど、プレハブ住宅メーカーのほとんどが、その目的のために創業し、広告宣伝により大量に集客をして、家を建てたら、それで終わりというような感じでした。
しかし現在は一般消費者の要望は多様化し、大量生産では多様化に応えるのは難しい状況なり、日本の住宅価格を非常に高くする元凶になっているように思えます。
ただ、ダイワハウスはハウスメーカーの中では特にデベロッパーとしての色合いの方が濃いので、分譲宅地に規格住宅を建てるという形であれば、大量生産のメリットが出てくるかもしれません。
ダイワハウスでは、営業マンが終始窓口の担当者となって、家づくりが進んでいきます。
これまで、ダイワハウスの営業マンと何人かお会いしましたが、皆さん紳士的でしたし、この人はチョットなと思うような人はいませんでした。
ただ、聞くところによると営業マンには正社員と歩合給社員がいるようです。
歩合給社員は、色々なハウスメーカーを渡り歩いてきた人もいれば、まったく住宅とは関係のないところから来た人もいるようで、そのスキルにはかなりのバラツキがあります。
住宅に対しての専門性よりも販売に関しての専門性が強いと言えるでしょう。
生え抜きの正社員であれば、一様に皆紳士的で、丁寧に接してくれる事が期待できます。
比較的若い人は、正社員である可能性が高いでしょう。
でも、30代後半以上の人だと歩合給社員ということもあり得ます。
その場合、その営業マンのスキルがいかなるものか、慎重に見極め、住宅に関しての知識に乏しいようであれば、パスして別の営業マンに変えてもらう事を考えた方が良いかも知れません。
ダイワハウスは、営業マン主導で事が進んでいきますし、担当営業マンの良し悪しにより大きく左右される事になるので、よく見極めるようにしてください。
C値:公表していません
Q値:2.19(3地域)~2.22(4地域)(XEVO GranWood)
UA値:公表していません
ちなみにZEH(ゼロエネルギー住宅)の断熱基準は次のようになっています。
ダイワハウスの売上の内、戸建住宅の割合は2割以下です。
賃貸住宅や商業施設、事業施設など、戸建て住宅以外で収益を伸ばしています。
少子高齢化により、住宅の需要減少の流れに逆らう訳にはいかず、事業の多角化を図り、ハウスメーカーからデベロッパーへシフトしています。
他のハウスメーカーも多角化を図っていますが、ダイワハウスはどこよりも強力にその流れを推し進めています。
『XEVO(ジーヴォ)』と称する外張り断熱仕様を
全面に展開しています。
今、ダイワハウスの主力商品は全て、この『XEVO(ジーヴォ)』が標準装備となって、平成11年省エネ基準(温熱等級4)をクリアしています。
ただ、外張り断熱とは言っていますが、確かに木造の商品は外張り断熱で、基礎断熱も外張りになっています。
しかし、鉄骨造は純粋な外張り断熱ではなく、充填断熱(内断熱)との併用になっています。
外張りしている断熱材は、グラスウールを圧縮した、厚さ1cm程度のモノなので、補助的な断熱というような感じです。
ダイワハウスHPより
鉄骨住宅の最大のウイークポイントは、鉄が非常に熱を伝えやすい材料だというところにあります。
ですから、夏の暑さや冬の寒さが鉄の柱を伝わって、ドンドン家の中に入ってきてしまいます。
でも、柱の外側に断熱材を張ることで、 その点が大きく改善されています。
他の鉄骨系のハウスメーカーには無い、最大の特長がこの『XEVO(ジーヴォ)』です。
また、ZEH(ゼッチ)に対応したワンランク上の「ハイクラスプラス・エクストラ」という断熱仕様も用意されています。
ダイワハウスが一押しの商品が『xevoΣ』です。
グッドデザイン賞や日経産業新聞賞を受賞しています。
ダイワハウスHPより
外張り断熱仕様の 『XEVO(ジーヴォ)』はもちろんですが、通常の 『XEVO(ジーヴォ)』よりも、断熱材が厚くなっています。
Σ状の断面の部材が地震の揺れを効果的に吸収し、構造体や外壁の損傷を最小限に抑える役目をします。
最大幅7メートル10センチの大開口が可能です。
確かに大開口は魅力的ですが、窓が大きいとその分、家の中から外へ出ていく熱量も多くなるので、温熱環境を重視する場合は、その辺りに注意してください。
天井高は2メートル72センチが標準で、一般的な住宅よりも30センチほど高くなっています。
折上げ天井を採用すると、2メートル80センチ、更にリビングモアという床を下げる仕様にすると、3メートル16センチという天井高が実現できます。
『xevoΣ』の外壁は光触媒がコーティングされていて、外壁に付着した汚れを、太陽光の紫外線で分解し、雨で洗い流されます。
ダイワハウスの商品は鉄骨系と木質系があり、それぞれの主な商品は次の通りです。
XEVO Σ(ジーボシグマ)は2015年にグッドデザイン賞を受賞して以来、ダイワハウスの主力商品です。
外張り断熱と大開口や天井高を特徴としています。
ちなみに、ダイワハウスがグッドデザイン賞の際に公表したXEVO∑の坪単価は77.7万円(建物本体価格)となっています。
また、XEVO∑を発展させた「XEVO∑プレミアム」という商品が2019年度のグッドデザイン賞を受賞し、今後の展開が期待されています。
3階建て、4階建て、5階建て向けの商品で、重量鉄骨造です。
ただし、XEVOの仕様にはなっていません。
賃貸、あるいは店舗併用住宅などに対応しています。
WEB上でシミュレーションできる商品です。
間取りと外観デザインや内装を選ぶと、目安の金額が表示され、気に入れば専門家に相談するというシステムです。
基本仕様はXEVO∑の仕様と同等で、それにプラスして太陽光発電の搭載が標準仕様になっています。
シミュレーションを実際に試したところ、坪単価にすると62.5万円~71.9万円(建物本体価格)という金額になりました。
※WEBシミュレーションをする場合は、マイページ(アカウント)登録が必要です。
木質系の主力商品です。断熱はスチレンフォームによる外張り断熱で、充填断熱の塀用にグレードアップする事もできます。
構造は在来工法で金具により接合しています。
基礎は打ち継ぎの無い基礎でシロアリの侵入を防ぎ、外壁材は目地の無いシームレス外壁を採用する事で、高耐久を実現しています。
(目地のコーキングが劣化しやすい箇所になります)
ジーボ グランウッドよりもワンランク上の仕様になっています。
主には制振装置が設置されていたり、断熱仕様も外張り断熱と充填断熱の併用で、外張り断熱のスチレンフォームの厚さが3倍になっています。
都市部の狭小地向けに、3階建てで、ビルトインガレージやプライバシーの確保、屋上利用などのアイデアを盛り込んだ商品です。
中でも「森が家」というコンセプトモデルは50~75歳向けの高価格帯で、予防医学や空間デザインを駆使して、”五感の揺らぎ”と”人とのつながり”を生み出す事で、都市ストレスを解消させて、まるで森の中に暮らしているような設計になっているようです。人生100年時代を意識した商品になっています。
とてもユニークな商品です。
2018年の西日本豪雨や台風21号など、深刻な自然災害が頻発した事を受け、今後予想される大地震を想定して開発されました。
大きな特徴は次の3点。
ダイワハウス独自の24時間換気に空気浄化装置を組み合わせたシステムです。
24時間換気自体は全熱交換のような機能はなく、単純に空気を入れ替えるだけのようです。
化学物質対策として、F★★★★の建材を標準仕様となっていますが、これについても、特別な仕様ではありません。
「空気浄化ef」と称する空気清浄装置により、アレルギー源となるハウスダストの除去と水蒸気の急速排気をします。
また、除菌イオンを発生させて、カビ菌を抑制するようです。
このシステムが悪いとは言いませんが、ダイワハウスは空気環境に関してはあまり力を入れていないように見受けられます。
ダイワハウスの太陽光発電が、他社と比べて特に違いはありませんが、「太陽割」という割引キャンペーンがあります。
太陽割には次の条件があります。
割引率は上記の条件を満たすだけで10%OFF。
2kW以上5kW未満の導入で20%OFF。
5kW以上7kW未満の導入で30%OFF。
7kW以上の導入で40%OFF。
となっているので、太陽光発電に興味がおありの方は、一度、検討してみても良いかも知れませんね。
ダイワハウスではアフターサポートを
AQ ASSET(エーキュー・アセット)と称し、長期保証を謳っています。
商品や部位によって保証期間は違うのですが、軽量鉄骨造XEVOシリーズの「主要構造体」に関しては、 初期保証が20年間、その後10年毎に有料の点検とメンテナンスを受ける事で、最長50年間、保証してもらえます。
有料の点検自体は5万円ですが、メンテナンスが必要な場合はそれなりの出費となるでしょう。
また、ネット上で見ると、ダイワハウスのアフターサポートについては、あまり良い評判にはなっていない感じですね。
ダイワハウスの口コミの記事は別ページです。
下記よりご覧ください
ダイワハウスで家づくりを検討している方々のために、ご参考になるような実際にあったお話しを教えてください。
悪い話しでも結構ですし、ダイワハウスで建てて良かったというお話しも歓迎です。
ぜひ、こちらの問合せフォームから、情報をお寄せください。
ダイワハウスの歴史の記事は別ページです。
下記よりご覧ください
「口コミ」のところで妻が書いた通り、ダイワハウスには、これといった特長がないですね。
良く言えば、癖がないといえるかも知れません。
以前は
テレビコマーシャルは面白いけど、
実際にダイワハウスの家を見ても、魅力を感じる人はほとんどいないのでは‥‥?
と思うほどでしたが、XEVO(ジーヴォ)が登場して以来、チョッと違ってきたかもしれません。
ただ、せっかく他社とは違った断熱方法を採用するのであれば、もう少し断熱性能を上げてほしいところです。
ところで、ダイワハウスの全工場ではロボットスーツが導入されています。
重たいモノを持ち上げる際、腰への負担を4割軽減できるらしく、どこのハウスメーカーよりも先駆けた取り組みは、評価できます。
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このホームページに記載してある情報は自由に使用ていただいて結構です。 ただ、WEB上で引用される場合は、 「家づくりを応援する情報サイト」からの引用である事を記載して、 更に、このホームページへのリンクをしてください。 どうかよろしくお願いします。
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