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積水ハウスのモデルハウス
積水ハウスのモデルハウスに訪問し、住宅のプロの目で取材してきました。
積水ハウスの価格や仕様、評判、商品の特徴など分かりやすく解説します。
目次
積水ハウスのモデルハウスを訪問し、徹底取材。
積水ハウスの評判は?
坪単価は?
仕様は?
住宅のプロの目で積水ハウスの評判や坪単価など特徴をご紹介します。
積水ハウスはグリーンファーストと称したエコロジーを意識した取り組みと豊富な商品バリエーションが特徴です。
価格はハウスメーカーの中でも比較的高めです。
積水ハウスの戸建て住宅に絞って、直近の5年間の推移をグラフにしました。
鉄骨系のプレハブ住宅と、木造系のシャーウッドがありますが、ともに販売戸数は減少しています。
2015年には鉄骨系と木造系の合計が15,266棟だったのに対し、2019年には11,636棟となり、この5年間で23.7%減になっています。
売上高については2015年が4,271億円、2019年が3,579億円で、16.2%減です。
積水ハウス全体で見ると、売上高は5年間で12.9%増加しているので、戸建て住宅以外のリフォームや集合住宅、都市開発などの事業にシフトしている事が伺えます。
中でも、国際事業の売上の伸びが著しく、最近では英国の住宅事業へと本格参入しています。
積水ハウスは大手ハウスメーカーの中でも、比較的高い方になります。
営業担当者にインタビューすると坪単価70万円から・・・との事でした。
一般的に言われているのは坪単価60~80万円ぐらいと言われています。
住宅産業新聞の調べによると、
積水ハウスの全国平均坪単価は92.8万円となっています 。
また、1棟当たりの住宅単価は3,875万円で、
積水ハウスで家を建てる場合は、4000万円ぐらい掛かると心づもりをしておくのが良いでしょう。
売上ではダイワハウスの方が上ですが、
戸建て住宅だけを見てみれば、住宅業界1位の引渡し棟数を誇っています。
この引渡し棟数を維持するために、積水ハウスは大量の営業マンを抱え、
人海戦術で受注を確保しています。
積水ハウスをはじめとするプレハブ住宅のハウスメーカーは、
創業当初、 自動車のように工場で大量生産することで、
高品質な住宅を安く提供することを目的としていました。
しかし、時代と共に消費者の要望も多様化し、
逆に、年々、一軒当たりの価格が高くなっている傾向にあります。
積水ハウスの営業マンによると、基本的に転勤がないとの事です。
同じ地域内で、営業所を移動する事はあっても、
他のハウスメーカーのように、
例えば、関西から関東へ転勤ということはないようです。
ですから引渡し後に、担当してくれた営業マンが
転勤でいなくなってしまった、というような事がないのは安心できます。
地域密着というのが会社の方針のようです。
しかし、他のハウスメーカーは転勤により、全国の営業マンのレベルを
平準化させているのですが、積水ハウスにはそれがありません。
つまり、地域により営業マンのレベルの差がありますし、
個人単位でも、レベルの差が大きいのは、私の取材でも、実感しました。
ただ、優秀な人は本当に優秀で、住宅業界では誰もが知っているような、
伝説的な営業マンも輩出しています。
積水ハウスで家を建てる場合、
担当する営業マンによって、大きく左右されてしまうように思います。
いかに優秀な営業マンに担当になってもらうかが最大のカギです。
それから、積水ハウスは紹介受注の比率が高いと言われています。
本当にそうなのか尋ねてみました。
すると、今回インタビューに答えていただいた営業マンの方は、
受注のほぼ100%が、紹介してもらったお客さんだそうです。
ただ、彼は店長という立場でしたので、
新規の顧客は部下の若い営業マンに任せ、
自身は紹介顧客だけに徹するというようにしているのでしょう。
積水ハウスは今、VR設計に力を入れています。
積水ハウスの展示場に行くと、最新住宅や実際に建てた実例などをVR体験できるようになっています。
VR体験というのは
ゴーグルを覗くと、360度見渡す事ができるバーチャルの世界が広がっていて、まるでその場にいるような臨場感を味わう事ができるというシステムです。
積水ハウスではVR設計と称して、着工する前の設計段階で、作成中のプランをVR体験して確認する事ができます。
平面図を見ただけでは、実際はどんな空間になるのかを想像する事は難しいですが、バーチャルの世界で、実際にその場にいるような感覚で、これから建てる家を体感できます 。
いずれどのハウスメーカーでも 、VRが導入される事になると思いますが、それを先駆けて導入したというのは意味深いモノがあります。
いろいろな商品が揃えられていますが
なかでも「ISシリーズ」という軽量鉄骨造の商品が主力です。
昔からの定番商品で、2階建てが基本になります。
平屋用には平屋の季(ひらやのとき)という商品、
3階建住宅は重量鉄骨造のビエナという商品があります。
積水ハウスの重量鉄骨造は、梁勝ち構造といって、
頑強な梁によって、下の階の間取りとは関係なく、
自由にプランニングできるのが特長です。
ヘーベルハウスの重量鉄骨造とは、その辺りで差別化を図っています。
鉄骨以外に、シャーウッドという木造在来工法も扱っていて、
ザ・グラビスを筆頭に、色々な商品がラインナップされています。
積水ハウスが最も注力している商品はISシリーズの「イズ・ロイエ ファミリースイート」。
独自の梁により、最大スパンは7メートルで、30帖を超える「大空間リビング」が最大の特徴です。
現在の家族団らんの在り方は、家族それぞれがスマホの操作をしたり、読書をしたり、映画を見たり、お茶を飲んだりなど、好きな事をしながら時間を過ごす。
大空間リビングであれば、家族が適度な距離を保ちつつ、現在の家族団らんの在り方を可能にするというコンセプトになっています。
以前ははシーカスと称する制震構造などを前面に出していましたが、
2010年ごろからは「グリーンファースト」と称する
エコロジー路線にシフトしています。
どこよりも先駆けて太陽光発電や燃料電池を設置し
HEMSでエネルギーを見える化し管理するというスタイルを確立しました。
その後、更に充実を図り、蓄電池や高断熱を組合せ
グリーンファーストZEROで省エネ大賞を受賞しています。
ただ、このグリーンファーストの発想は
海外だとエコロジーとしての評価は非常に低いです。
欧米では機械仕掛けではなく
積水ハウスとは比べ物にならないレベルの
高断熱高気密を施した上で、
自然エネルギーを上手く取り込んで
省エネで快適な生活を目指すのがエコロジーだとされています。
C値:公表されていません
UA値:0.87(地域区分5)・0.56(地域区分3)
「平成25年省エネ基準」を全地域標準仕様でクリアしています。
積水ハウスで使われている断熱材は、
天井と壁がグラスウール、
床がポリスチレンフォームで、
温熱の地域区分によって断熱材の厚さが変わります。
積水ハウスはあまり積極的に、断熱気密に関する数値を公表していません。
「平成25年省エネ基準」を全地域標準仕様でクリアとの事なので、
地域区分が5の地域でUA値が0.87以下、3の地域で0.56以下という事と推測されます。
気密については、あまり配慮されていないようで、
気密測定などは行われていません。
ちなみにZEH(ゼロエネルギー住宅)の断熱基準は次のようになっています。
各社、色々な換気システムを採用していますが、
積水ハウスは「エアキス」と称する空気中の化学物質を制御して、
なおかつ換気をするというシステムがグレード別に用意されています。
化学物質の発散量がより少ない建材を使用し、
壁や天井に化学物質を吸着する仕上げ材を使います。
引渡し前には空気中の化学物質濃度を測定し、
厚生労働省の指針値の1/2を目指すとしています。
「エアキス」のグレードは次の3つに分かれていて、
予算に合わせて選択できます。
営業マンの話によると積水ハウスの建物は
全てグループ会社の積和建設が責任を持って施工しますとのこと。
戸建住宅だけではなく、
積水ハウスが建てるマンション、医院、店舗など全てです。
積和建設は積水ハウスの下請けだけではなく
元請けもしていますので、積水ハウスで金額が合わない場合、
積和建設で見積りを取るというのも良いかも知れません。
ただ、その場合は積水ハウスより安くはなったものの
比例してグレードも下がったという話をよく聞きます。
ところで、積和建設が施工するとは言っていますが、
実際は積和建設の下請けの地元工務店に工事を丸投げします。
積水ハウスに限らず、大手ハウスメーカーは施工部隊を社内には持たず
下請けの小さな工務店が行います。
太陽光発電の余剰電力を電力会社が10年間買い取ってくれる固定価格買取制度(FIT)というのがありますが、10年を過ぎると買い取ってはもらえるものの、買い取り金額は概ね7~9円/kWh程で、大きな減額となります。
※制度発足当時(2009年)の買取価格は42円/kWhでした。
積水ハウスでは「積水ハウス オーナーでんき」というOB顧客から余剰電力を買い取るというシステムがあります。
図は積水ハウスのHPより
買取価格は11円/kWhで、電力会社より高額で買い取ってくれます。
しかも、買い取った余剰電力は積水ハウスグループの事業用電力として利用し、「RE100」を達成させるそうです。
※「RE100」とは、事業で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄う取り組みの事です。
他社に先駆けて、一歩進んだ環境問題への取り組みで、しかもOB顧客にもメリットがある仕組みとなっています。
ともかく、建て主には、業界ナンバーワンという実績が、
最も強く訴えかけるセールスポイントです。
社員数も約1万5千人で、業界ナンバーワンです。
その内、アフターに携わる人員が1割の1500人もいるようで、
そのことも、大きなウリになっているようです。
しかし、ネット上では
積水ハウスのアフターの悪さを糾弾する内容のものをよく目にします。
住宅の引渡し件数の多さに比例して、クレーム数も多いようです。
家の不具合に対応するため、カスタマーズセンターを
各地域ごとに設けていますが、火曜日と水曜日、そして夜間は
本部にて一括対応しているようです。
積水ハウスの口コミの記事は別ページです。
下記よりご覧ください
積水ハウスの歴史の記事は別ページです。
下記よりご覧ください
積水ハウスを筆頭に、大手ハウスメーカーの家は、本当に高いです。
よく、「高いのは安心料」と言う方もいますが、本当にそうなのでしょうか?
積水ハウスなどは、クレーム件数が他社を圧倒していると聞きます。
確かにネット上でも、積水ハウスを糾弾する内容のものをよく目にします。
これまで出会った積水ハウスの営業マンは
本当に優秀だと感じる人もいれば、この人はチョットという人もいました。
窓口となる営業担当者の力量を見極める事が、カギとなるのかも知れません。
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