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(株)ポラリス・ハウジングサービス
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タマホームのモデルハウス
タマホームのモデルハウスに訪問し、住宅のプロの目で取材してきました。
タマホームの価格や仕様、評判、商品の特徴など分かりやすく解説します。
タマホームの直近の5年の売上高をグラフと表で示します。
タマホームの売上の推移
決算年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
売上高 | 1,138億円 | 1,319億円 | 1,418億円 | 1,516億円 | 1,671億円 |
タマホームの中期経営計画の中に、各都道府県ごとにシェアNO.1を目指すとあります。
そこで、全国画一での販売ではなく、地域特性に合わせて販売して方向にシフトしています。
具体的には、各エリアでシェアを伸ばしている地域ビルダーを分析し、価格はそのままで、地域の特性を盛り込んだ外壁や住宅設備をプラスして、地域限定商品として販売しています。
かつて、タマホームは坪単価25.8万円という安さを前面に出していましたが、
最近は、坪単価を明示しなくなりました。
坪単価は明示していませんが、およそ37万円ぐらいのようです。
ローコストのイメージから脱却したいという現れでしょうか。
実際、もう少し高めの価格帯で商品を出しています。
ところで、下の画像はタマホームのモデルハウスに置いてあった間取り図と、価格の一覧表です。
一般的によく耳にする「延床面積」ではなく、「施工床面積」というのを使っています。
「施工床面積」にはベランダや玄関ポーチ、吹抜けやロフトも含まれ、
このモデルハウスの場合は延床面積は39.47坪なのに対し、
施工床面積は47.60坪という事で、延床面積よりも8坪ほど大きくなっています。
延床面積では含まない吹抜けやロフトなどは、工事の手間暇が掛からないという訳ではないので、
それらを含んだ施工床面積に坪単価を掛けて、建物の価格を出す仕組みになっているようです。
他のハウスメーカーの場合、建物の価格は専門の部署が算出するのですが、
タマホームでは「施工床面積×坪単価」なので、営業マンがその場で価格を提示できます。
標準本体価格には、地盤調査や屋外の電気、給排水、確認申請料といったモノが含まれていません。
資料によるとそれらを付帯工事として約400万円ほど掛かっている事になっています。
また、サッシの変更や追加などで、オプションとして443,100円のアップ。
結局、総工事費は16,784,627円で、「施工床面積」の47.6坪で割ると、坪単価は約35.3万円になります。
対応してくれた営業マンによると、実際の引渡し価格の平均坪単価は36万円ほどだそうです。
ただ、「施工床面積」というのは、一定のルールがある訳ではなく、
吹抜けが含まれたり、含まれなかったりなど、会社によって違います。
その点、「延床面積」は法的に決められたモノなので、
坪単価といった場合、「工事費」÷「延床面積」で算出するのがほとんどです。
先ほどの総工事費16,784,627円を「延床面積」の39.47坪で割れば坪単価は42.5万円という事になります。
「延床面積」で割ってみたら坪単価42.5万円。
それでもやっぱり安いですね。
おそらく、プレハブ住宅のハウスメーカーが
同じようなグレードで家を建てたとしたら、坪単価70万円は下らないのではないでしょうか。
決して高級な仕様ではありませんが、あの仕様でこの価格であれば、とても値ごろ感があると言えます。
大手ハウスメーカーのほとんどは、「ウチはあまり値引きしません」と言いますが
実際は競合すると、必ず値引きをします。
それも、何百万もの値引きです。
以前、私に相談をしてこられた方は、700万円を超える値引きを提示されていました。
しかし契約後に、あれやこれやと追加工事が発生して、最終的には値引き分を回収されてしまうのがオチです。
それにしても、何百万という値引きをされると、最初の金額は何だったのかと思いませんか?
もしかしたら、もっと値引きする事も可能なのかな?と思ってしまいますよね。
どんどん不信感が募ってきそうです。
タマホームも「値引きはしません」と言いますが、本当に一切値引きはしません。
100円単位まできっちりと算出して、見積りを提示してきます。
なんかその方が親切だと思うのですが・・・、皆さんはいかがでしょうか?
住宅展示場へ行っても、タマホームのモデルハウスはありません。
モデルハウスは各営業所の敷地内に建てられています。
なぜ住宅展示場に出店しないのか?
それは、タマホームのモデルハウスは標準仕様で建てるのが基本。
一方、他社の場合は超豪華仕様のモデルハウス。
隣り合わせで比べられてしまうと、本当に安っぽく見えてしまうでしょう。
それに、住宅展示場への出展料は月々100~200万円になりますし、
できるだけ、余分な経費を掛けない様にする事で、家の価格を抑えたいという狙いもあります。
ただ、最近は住宅展示場にモデルハウスを出している事もあるようですが。
外壁材サンプル
展示場に行けば、標準品の現物が揃っている
経費削減は施主との打合せでも・・・。
普通、施主との打合せは少なくとも10回以上、多ければ20回以上にはなりますし、
設計士やインテリアコーディネーターなどの専門職も同席したり、手間暇が掛かります。
ところがタマホームの場合、打合せは終始、営業マン一人だけで、回数も5回程度。
家の見積も営業マンがやります。
打合せの効率化を図る事で、営業マン一人辺りの受注件数も年間6~8棟だそうで、
他の大手ハウスメーカーの倍以上になります。
タマホームの営業マンは、ほぼ中途採用者で、
前職は一条工務店や大東建託といった、営業ノルマの厳しい会社から転職してくる人が多いと聞いています。
タマホームの営業ノルマも厳しく、
対応してくれた営業マンによると、2ヶ月続けて受注がゼロだとペナルティーを受けるので、
それにより退職する人が後を絶たないらしいです。
優秀な人は優秀な人で、他のローコスト系ハウスメーカーに引き抜かれるなど、
とにかく人の出入りが激しいとの事。
タマホームはローコストを前面に出しているとは言え、決して最低グレードの家という訳ではありません。
今、建てられている注文住宅の標準的なレベルのグレードです。
次に、タマホームの標準仕様をご紹介します。
ローコストを前面に出しているが、
他の大手ハウスメーカーの標準装備よりはグレードが高いかも知れません。
標準仕様のままでも、
極端に貧相な家ということにはならないと思います。
(食洗機がオプションということもありますが)
タマホームの主力商品は「大安心の家」「大安心の家プレミアム」「木麗な家」の3つです。
また、省エネ基準で区分けされている地域区分別にも分けられていて、
5・6・7地域の商品名はそのままで、
4地域の場合は商品名の後に「愛」が付き、
3地域は「暖」、1・2地域は「大地」が付きます。
地域に応じで断熱仕様が変わります。
タマホーム発足当初からの商品です。
ここで、これまで紹介してきた内容は、概ね大安心の家です。
オール電化住宅が基本で、長期優良住宅に標準仕様で対応しています。
大安心の家より、価格は少し高めになります。
大安心の家より重厚感や高級感を意識し、
例えば掃き出し窓は天井の高さまであるH2400が標準になっています。(一般的な高さは2000です)
標準で長期優良住宅に対応しています。
大安心の家よりも、さらに低価格の商品です。
低価格ではありますが、自由設計の注文住宅になっています。
ただし、長期優良住宅には対応していません。
上記の商品以外にも、3階建てや平屋、屋上緑化などに対応した商品があります。
標準仕様では
キッチンに食洗機が付いていません。
2階にトイレがありません。
その辺りの仕様は追加が必要かも知れません。
でも、それ以外は極力、追加しないように心がけるのが良いかと思います。
例えばテレビアンテナの受け口ですが、標準仕様では2ヶ所となっています。
それを追加する場合、1ケ所に付き1万円だそうです。
おそらく原価は5~6千円程度のはず。
他にも、いくつか追加工事の金額を教えてもらいましたが、
おそらく追加工事の粗利は50%ぐらいなのではと予想します。
ちなみに、一般的な工務店であれば
工事の粗利は20%前後といったところです。
追加や変更が多くなればなるほど、金額もどんどん高くなる事でしょう。
その辺り、できるだけ抑えてた方が、コストメリットが出てきます。
タマホームのモデルハウスのリビングは、どこも吹抜けになっています。
吹抜けになっている方が、開放感が出てイメージが良くなりますからね。
ところがです。
吹抜けにせず、床を設けて2階にもう一部屋作っても、金額は一緒なんです。
そんなバカな! と思いましたが、タマホームの見積りのルールではそうなっているそうです。
また、モデルハウスにお邪魔した時には、それほど冷え込んではいなかったのですが、
リビングにいたら、エアコンは付いているものの足元が寒かったです。
おそらく吹抜けになっているからですね。
断熱性能がもっと高ければ、そんな事は無いのですが・・・。
光熱費が心配になります。
タマホームの場合は、吹抜けを設けるとデメリットの方が多いですね。
タマホームの口コミの記事は別ページです。
下記よりご覧ください
タマホームで家づくりを検討している方々のために、
ご参考になるような実際にあったお話しを教えてください。
悪い話しでも結構ですし、タマホームで建てて良かったというお話しも歓迎です。
ぜひ、こちらの問合せフォームから、情報をお寄せください。
タマホームの歴史の記事は別ページです。
下記よりご覧ください
タマホームの価格は、地元工務店でも、チョッときびしい金額です。
大手ハウスメーカーからしてみれば、太刀打ちできる金額ではありません。
ともかく、徹底した効率化で低価格を実現したタマホーム。
しかし、創業のキッカケは消費者の視点というよりも、
「安ければ儲かる」という自社都合から来ているところが気になります。
とは言え、低価格というのは消費者にとってメリットなのは確かです。
多くを期待せず、すべてを受け入れるつもりで家を建てるのでしたら、
タマホームと言う選択もあるでしょう。
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