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相続が発生したら、相続を承認するか放棄するかを期限内に選ぶ事になります。
選択肢は次の3つ。「単純承認」「相続放棄」「限定承認」です。どれを選ぶのかを3ヶ月以内に決定しなければなりません。
ここでは、相続の承認と放棄について詳しく、そしてわかりやすく解説します。
「相続の承認と放棄」の目次
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相続が発生したら、まずは相続を承認するのか? それとも放棄するのか? という選択をしなければなりません。
選択肢は次の3種類。
そして、何を選択するのかを期限内に決めなければなりません。
相続財産と言っても預金や不動産のような「プラス」の財産だけではありません。
借金という「マイナス」の財産もあります。
もし、マイナスの財産よりもプラスの財産が上回っていれば、そのまま相続しても問題ありませんが、マイナスの財産が上回っていたらどうでしょう?
親族とは言え、亡くなった人のために借金を肩代わりされるのは勘弁してほしいですよね。
そこで相続人の選択肢として次の3通りが用意されています。
単純承認について、民法では次のように定められています。
相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。
民法 第920条
つまり、単純承認を選択すると、プラスの財産もマイナスの財産も、全て引き継ぐという事になります。
もし、被相続人(故人)に莫大な借金があったとしたら、下手をすると肩代わりする事になりかねません。
ですから、マイナスの財産よりもプラスの財産の方が上回っている事が明らかな場合に選択するのが単純承認です。
詳しくはこちら
相続放棄について、民法では次のように定められています。
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。
民法 第939条
相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったとみなされる事になります。つまり、全ての相続財産を引き継がない事になります。
基本的に、相続はプラスとマイナスの財産の両方を引き継がなければなりません。
マイナスの財産だけを放棄するという様な都合の良いことはできません。
ですから、莫大な借金があるなど、明らかにマイナスの財産の方が多い場合に選択するのが相続放棄です。
詳しくはこちら
限定承認について、民法では次のように定められています。
相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。
民法 第922条
つまり、限定承認を選択すると、莫大な借金やその他弁済しなければならない事があったとしても、プラスの財産を超えた分は返済しなくてもよい事になります。
得てして、多額の借金を抱えていると、他人には内緒にしているものです。したがって、後から被相続人(故人)の借金が次々と判明するような事も多々あります。
その様にプラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いのか、複雑でわからない場合に選択するのが限定承認です。
詳しくはこちら
相続を承認するか放棄するか、3つの選択肢を検討するための熟慮期間として3ヶ月間の猶予期限が与えられます。
相続放棄と限定承認をする場合は、相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、被相続人(故人)の住所地にある家庭裁判所に申し立て、手続きを済ませます。
単純承認する場合は、特に手続きをする必要はありません。何もせずに熟慮期間が過ぎれば単純承認したとみなされた事になり、相続放棄も限定承認もできなくなります。
熟慮期間の経過などの様に、自動的に単純承認した事になる事を法定単純承認と言います。
民法では熟慮期間について、次のように定められています。
民法第915条1項
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
※WIKIBOOKSより引用
被相続人が亡くなると、葬儀の段取りをしたり、死亡通知などの手続き、納骨や四十九日など、失意の中であれこれと忙しく動き回らなければなりません。
そんな状況で、遺産のプラスとマイナスがどうなっているのかを調べて、承認するか放棄するかの判断をして、家庭裁判所で手続きをする・・・。
想像しただけでも3ヶ月と言う熟慮期間は、意外と短い事がお分かりいただけるかと思います。
できれば、被相続人の生前にコミュニケーションを密にして、財産がどうなっているのかを掴んでおく事が必要です。
状況によっては3ヶ月の熟慮期間を伸長することができます。
例えば、相続財産が多額で複雑だったり、各地に分散して存在しているなど、簡単には相続財産の全貌を調べることができないといった様な場合です。
熟慮期間の伸長を希望する相続人は、家庭裁判所に申述期間伸長の申請をして審判を仰ぎます。
家庭裁判所は状況を考慮して、どれだけ熟慮期間を伸ばすのかを決定します。
「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の3種類の選択肢について、それぞれどういうものなのか?
詳しくはこちら。
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