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敷居(しきい)とは
障子や襖など、引き戸の下枠で、溝が彫られた部材のこと。
上枠の鴨居と対をなし、建具をスライドさせて開閉させます。
最近では滑りが良くなるように、敷居の溝の底には専用のシールテープが張られています。
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敷居(しきい)とは
障子や襖など、引き戸の下枠で、溝が彫られた部材のこと。
上枠の鴨居と対をなし、建具をスライドさせて開閉させます。
最近では滑りが良くなるように、敷居の溝の底には専用のシールテープが張られています。
敷居の溝は鴨居の溝より浅く彫られていて、
敷居の溝の深さは3ミリほど。一方、鴨居の溝の深さは12ミリほど。
ですから、障子や襖などの戸を鴨居の溝に差し込んでから敷居の溝にハメれば、簡単に取り付ける事ができます。
逆に取り外す際は、戸を少し持ち上げて、敷居の溝から外します。
このように、簡単に脱着できる仕組みを、建築の世界では「行って来い」と称します。
「敷居」を使った言葉として、非常によく使われるのは「敷居が高い」ですね。
「敷居が高い」の意味として、広辞苑第七版では次のように記載されています。
1.の場合、敷居は「その家の人」を象徴していて、敷居が高いと跨ぎにくく、その家の人に会う事を躊躇してしまう様子を表しています。
例えば「あの親戚の家には、長い間ご無沙汰しているので、挨拶に行くには敷居が高く感じられる」というような使われ方をします。
2.の場合、「程度や難度が高い」あるいは「ハードルが高い」という意味になりますが、それは誤りとされていました。
例えば「あの店は高級(上品)過ぎて、私には敷居が高い」というような使い方がそれに該当します。
しかし、平成20年度文化庁「国語に関する世論調査」によると
「敷居が高い」の意味についての調査結果では
となっていて、「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」という意味で使われる人の方が多くなっています。
そのため、広辞苑でも2.の文言が追加されて、「ハードルが高い」という意味も正しいという事になりました。
昔からよく言われているしきたりとして、「敷居を踏んではいけない」というのがあります。
あなたもそのように教えられた経験がお有りでしょう。
敷居は先述した通り、その家の主人、あるいはその家の人を象徴しています。
ですから、敷居を踏むという事は、その家の人を踏みつける行為になる訳です。
しかし、敷居を踏んではいけない本当の理由は
敷居を何度も踏んで負荷をかけていれば、次第にゆがんで、戸の開け閉めに支障を生じるようになりますし、溝も角が取れて浅くなり、戸が外れやすくなるでしょう。
また、敷居は構造的にも水平面を支える重要な箇所なので、家自体のゆがみにも繋がります。
「敷居」の意味を広辞苑で調べると
「敷居」の語源は「閾(しきみ)」です。
「閾」は境目を指す言葉で、家の内外の境目を意味します。
「しきみ」が「しきい」へ変化し、「敷居」という字が当てられました。
また、一説によると、上部の鴨居の「鴨(かも)」に対し、敷居には「鴫(しぎ)」の字が当てられたという話しもあります。
鴨も鴫も水鳥なので、上下で家を火災から守るという願いを込めたということのようです。
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