ダメなリビング|ハウスメーカーが作ってNGプラン



 

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失敗する間取り・リビング編

 

注文住宅でプランを作成中の方、そのリビングは大丈夫ですか?

プロに任せておけば大丈夫なんて事は残念ながら言えません。
ここではある大手ハウスメーカーが作ったプランのリビングをご紹介します。

一見、何の問題も無い様に思われるプランですが、どこがダメなのか?
具体的に分かりやすく解説します。

 

 

目次


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「大手ハウスメーカーが作ったNGプラン」の動画

 


ダメなリビングの具体例と解決策


 

ある大手ハウスメーカーが作成したプランを元に解説します。
特に酷いのはリビングで、全くリラックスできないリビングになっています。

具体的にどこが悪いのか?
どうしたら良くなるのか?
実演をしながら分かりやすく解説します。

ぜひご覧になってください。

 

動画長さ:9分49秒

 

以下、動画の内容を文字にしてありますので、文字の方が良いという方はこちらをご覧ください。

 

動画のテーマと概要

 


「このリビングはダメ・ハウスメーカーが作ったNGプラン」


 

プランを作成する際、間取りの事はプロの設計者に任せておけば、間違いないだろうと思われるかも知れません。
でもそうとは限りません。
こちらの平面図をご覧ください。 

大手ハウスメーカーが作成した間取り

これは当社のクライアントが当社へご相談に来られる前に、ある大手ハウスメーカーから作成してもらったものです。 実はこの間取りには色々と問題があります。特にリビングが酷いです。

 


プロだから大丈夫とは限らない


 

こちらのクライアントは当社で全く違うプランを作成して家を建てました。
もし、あのままのプランで家を建てていたら、後悔する事になったでしょう。

 多くの人がプロの設計者を信じたのに、入居してから使い勝手の悪さに気付きます。 

そうならないためにも、この動画では、特に酷いリビングの間取りを取り上げて、問題点と、それを回避する方法をご案内します。 

 

ではまずリビングの問題点、このリビングではリラックスできません。

 

このリビングではリラックスできない

 

 


家具を配置すると動線の悪さが分かる


 

先程の大手ハウスメーカーが作成したプランのリビングですが、実はこのリビング、 家具を上手く配置する事ができないんです。 

大前提として家具は窓に被らない様に配置しなければなりません。
まず幅2m50cmの大きな掃き出し窓があります。
これだけ大きな窓だと、これだけ広い範囲に家具を置く事ができなくなってしまいます。
更に他の部屋からリビングへの出入り口にも家具を置く事はできません。

家具を置くことができないゾーン

ですから、家具は赤で示したゾーンを外して配置しなければなりません。 

そうなると、このリビングでテレビを置く事ができるのは唯一北側の壁面だけです。
ですからここにテレビを置くとソファーとテーブルはこの様に配置するしかありません。

家具を配置したリビングの平面図

 

するとリビングの左下の方に間延びした空間ができてしまいます。

 


目の前を頻繁に誰かが通る事になる


 

それよりも、これだと全く落ち着かないリビングになってしまうのです。 

なぜかと言うと、
まずキッチンやダイニングからトイレへ行く動線。
2階へ行く動線。
玄関へ行く動線。
それらの動線を平面図へプロットするとこの様になります。

人が目の前を頻繁に通る動線

 

ソファーで寛いでいたりテレビを見ていると、誰かが頻繁に目の前を通る事になってしまいます。

 


平面図には家具を描く


 

この様に平面図に家具を配置してみると、その部屋の使い勝手がどうなのか分かります。

ところが実際にハウスメーカーが提示した図面がこちらです。

ハウスメーカーが実際に描いた平面図

 

家具が配置されていません。 これでは一般の人がこのリビングの問題点に気付く事は難しいでしょう。

 現に当社へご相談に来られたクライアントも、全く気付いていませんでした。
間取りを作成する際には平面図に家具を描いてもらう様にすべきだと思います。

 

ところでこの落ち着かないリビング、どうしたら良いのでしょうか?
間取りに手を加えてみましょう。

 

 

ハウスメーカーの間取りを修正

 

 


生活する状況をイメージする


 

本当はこのプラン、ゼロから考え直した方が良いのですが、チョッと変更するだけでも、全然違ってくるというところを実演します。 まず、階段の登り口の位置を変更して階段をこの様にします。 そして階段の腰壁を背にしてテレビを置くようにします。

リビングにテレビの置場を作る

ところで、階段を変更した事で2階にどの様な影響が出るのか確認してみましょう。
これが階段を変更した後の2階の間取りです。

階段を変更した後の2階の間取り

無理矢理、部屋をハメ込んだという感じの間取りですが、とりあえずそこは大目に見る事にしましょう。

階段を変更しても特に問題は無さそうなのでこれで行きましょう。 

では1階に戻ります。
北側の縦方向の壁は邪魔ですが、構造的に必要なので、このままにして 廊下とリビングの間にある片引き戸の位置を変更します。
階段下にはこの様な収納を設けます。
そもそも、13畳という広いリビングなのに、収納が全くないというのは良くないですよね。 

そして、ここにソファーとテーブルを置くとこの様になります。

変更したリビングに家具を配置

するとどうなるか? 

まず、ダイニングからトイレへ行く動線。・・・
2階へ行く動線。・・・
玄関へ行く動線。・・・ 

変更したリビングの生活動線

ソファーで寛いでいる時に、誰かが目の前を通る事は無くなりました。

いかがでしょうか?
実際に生活する状況をイメージして間取りを作成していく事が重要です。

 


窓の大きさや出入り口に配慮する


 

 リラックスできないリビングを解消できましたが、せっかくなので、もう1つ修正案をご案内します。 

そもそもこのリビングには壁が少な過ぎます。
そこで、和室とリビングの間の片引き戸はやめて壁にします。 

先ほどと同じ様に、廊下とリビングの間の片引き戸の位置を変更して、階段下収納をこの様に設けます。
そして玄関ホールとリビングの間にある片引き戸の位置を変更して、更に大きな掃き出し窓を小さくして、2つに分けます。

更に変更したリビングの間取り

この様に変更するとどうなるか? では家具を配置します。

先程の修正案と同様、ソファーで寛いでいる時に目の前を人が通る事はありません。 

更に変更したリビングの間取りの動線

 しかも、ソファーに座りながら庭の植栽を眺める事もできます。 

せっかく注文住宅を建てるんですから、窓の大きさや出入り口の位置など、細かな配慮が必要だと思います。

 

 

和室の畳の敷き方がNG

 

 


縁起の悪い切腹の間になっている


 

さて、話は変わりますが、この平面図を初めて見た時、驚いて思わず「えっ」と声が出てしまった部分があります。 

それは1階の4畳半の和室です。なんと切腹の間になっています。 

畳の敷き方が切腹の間になっている

これは昔、武士が切腹をする時の畳の敷き方で、すごく縁起が悪いとされているため、普通はしません。

もし、真ん中を半畳の畳にするのであれば、こうします。

切腹の間にはならない敷き方

この敷き方であれば切腹の間にはなりません。
見分け方は敷き方が巴の字になっているかどうかです。 

このハウスメーカーの設計者は和室の経験が少なく、切腹の間を知らなかったのかも知れません。
でも、図面には上司の捺印があったんですけどね。 

※図面には上司の捺印があった

プロに任せておけば大丈夫とは限らないという事を裏付けるエピソードとしてご紹介しました。

 

 

 

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