注文住宅の見積の取り方と見方



 

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(株)ポラリス・ハウジングサービス
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住宅の見積の取り方

 

注文住宅の見積や注文住宅の価格は非常に複雑で、素人では何のことやらさっぱり分かりません。

見積りを取る作業は住宅会社を選ぶための重要な作業です。
家づくりの成功のカギを握っています。

そんな見積の取り方とその見方をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

目次


注文住宅の相場はこちら

 

 

 

 

 

 

 

できるだけ多くの情報を集め、住宅の本を見たり、住宅展示場に足を運んだり、現場見学会に積極的に参加して、家族みんなの住まいに対する考え方やイメージをしっかりとまとめましょう。

そして、気になるハウスメーカーや工務店の数社にプラン作成を依頼し、見積を取ります。

住宅会社選びは、家づくりのための重要なカギを握るプロセスです。
家づくりが成功するか否かは、このプロセスに掛かっているといっても過言ではありません。

 

 

住宅の見積りについて動画で解説

 

動画のタイトル

【住宅の見積】騙しのテクニック<前編>|安い価格に要注意


住宅の見積りには決まった書式はありませんし、決まったルールもありません。

住宅会社ごとに、それぞれが思いのままに見積書を作成するので、相見積を取っても、それを比較するのは容易ではありません。

住宅会社側はどんな思惑で見積書を作っているのか?
それを知る事で、見積書のどこを注意しなければならないかが見えてきます。

この動画では、実際に私が行っていた、見積金額を安く見せるためのテクニックをご紹介します。
ここで、告白している内容は、もう20年も前の事なので、時効という事で大目に見てください。

動画長さ:10分17秒

 

 

 

動画のタイトル

【住宅の見積】騙しのテクニック<後編>|住宅会社の価格の見せ方を暴露


上の動画の後編になります。

前編では、「住宅会社がどれだけの利益を取っているのか」、「坪単価を安く見せるテクニック」をご案内しました。
特に坪単価を安く見せるために、付帯工事のボリュームを増やして、建物本体価格を安くするという方法は、ひじょうによく使われています。

後編では材工で利益率を変えるテクニックを紹介しています。
そして、更に進化させて、他社が私の作った見積書を見ても、内容がさっぱりわからないという究極の騙しのテクニックを披露しています。しかし、お客さんからは「ひじょうに分かりやすい見積」だという好評価を得るようになったのです。

動画長さ:11分14秒

 

 

 

 

注文住宅の見積を依頼する手順

 

プラン作成の仕方から見積依頼まで


 

 プラン作成依頼

見積を取るためにはプランがなくてはなりません。
そこで、気になる何社かにプラン作成の依頼をします。
その、プランを作成するためには、まず第一に要望をしっかり伝えなくてはなりません。

次に紹介するシートは、
私がお客さんにヒアリングする際に使っていたシートです。

見積り依頼の際のヒアリングシート

 

 

 

このシートを使うと、要望を伝えるのに便利です。
このシートはこちらからダウンロードできます。

もし、このシートの内容以外に、特に要望がある場合は、
それも、しっかり伝えてください。

注文住宅の図面例えば

リビングは吹抜けにして欲しい。
2階へ行くのには、必ずリビングを通るようにして欲しい。
子供部屋にロフトが欲しい
‥‥etc.

 

住宅会社はそれらの要望を元にプランを作成します。

どんな住宅会社も受注するための第一歩は、施主への間取りプランと見積書の提出です。

ですから、競合他社に勝ち抜き、受注を獲得しようと、
予算の中で最大限要望をかなえる事のできるプランを必死で考えてきます。
とは言うものの、良いプランが出てくるかどうかは、
自分達の要望をしっかり伝えられるかどうかに掛かってきます。

原則、数社に声を掛け相見積りを取り、競争させ、プレッシャーを与えるようにしましょう。
そのことで、あなたに対し真剣に対応することになります。

気に入った会社や印象の良かった会社などに声をかける際には、
他社とも比較をするということを、はっきり言い、競争相手の存在をハッキリ示しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 プランの再提出

注文住宅の打合せ各社から続々とプランと見積が提出されます。
しかし、一発で満足できる提案は出てきません。
最終判断をするまでに、必ず2~3回、プランと見積の出し直しをしてもらいます。

なぜかと言いますと、

何回か打合せを重ねる事で、最初に伝えた要望だけでなく、
まだ、表面化していなかった潜在的な要望も具体化されて行き、
「こんな家に住みたい」と思えるようなプランができあがっていきます。
何回か打合せを重ねる事で、その担当者の実力が見えてきます。
あなたの希望を的確にとらえ、期待以上の提案をしてくれるか?など、
あなたの家づくりのパートナーとして頼りになるかどうかが分かってきます。
ただし、気を付けていただきたい事があります。

特に大手住宅メーカーなどは、非常に見栄えのする資料を揃え、提案してきます。
また、あなたに気に入っていただくために、あの手この手と策をめぐらせてきます。
しかし、そのようなところに目を奪われてはいけません。

『今月は決算月ですから、○○万円安くできます』
『支店長に掛け合って特別に○○万円の特別値引きの許可をもらってきました』
というのはセールストークの常套手段です。そのような話には乗らない方が無難です。

あなたの家づくりのパートナーとしてどうなのかと言う、本質的な観点を見失わずに判断するように心がけてください。

もし、数社と2~3回の打合せを重ね、満足できるプランと見積の提出がなかった場合は、
「もう一度、振出しに戻り住宅会社探しからやり直す」
という気構えを持って臨むことが大切です。

 

 

 

 

 

 

 

注文住宅の見積りの見方

 

見積り項目の内容


 

 注文住宅の見積の概要

下の表に、住宅の建築に必要な費用を全て書き出しました。
住宅会社により、見積に含まれている項目が違います。

例えば、ある会社は「照明器具」を「本体工事費」に含んでいるが、
ある会社は含まず、別扱いにしていたりします。

住宅会社から見積を提出してもらう際に、
下の表と照らし合わせて、説明を受けると、費用の把握がしやすくなります。

 

最も一般的な住宅建築関わる費用区分
(資金計画書)
区分 項目 備考
本体工事費 標準本体工事費
オプション工事費 標準仕様外のオプション、追加工事。
付帯工事費
仮設工事 仮設のトイレや足場、水道、電気。
本体工事に含まれている場合もある。
屋外給排水工事 道路から建物までの給排水工事。
場所によっては浄化槽工事も発生する。
屋外電気工事 道路から建物までの引込費用など
ガス配管工事 ガスメーターから建物内のガス機器までの配管。
プロパンだと無料の場合がほとんど。
本体工事に含んでいる場合もある
アンテナ工事
解体工事費
地盤補強工事費
隣家補修工事 建替えの際、隣家と密着した古家を解体する場合、必要になる可能性がある。
その場合、波板による補修が標準。
調査・設計費用 確認申請書類作成料 確認申請のために掛かる書類作成費や手間代など。実施設計料などに含まれる場合がある。
実施設計料 施工に必要な図面の作成費。
構造計算料 3 階建てなどで、構造計算が必要な場合に発生する費用。
地盤調査料
その他費用 照明器具 本体工事に入っていない照明器具
空調 新調するエアコンなどの費用
カーテン 新調するカーテンなどの費用
外構・エクステリア
建築以外の
諸費用
確認申請手数料 役所に支払う手数料。
確認申請書類作成料などに含まれる場合がある。
中間・完了検査 役所に支払う手数料。
実施設計料などに含まれる場合がある。
地鎮祭・上棟式
仮住まい費用
引越し費用
収入印紙代 自分で保管する契約書に貼る収入印紙
登記費用
上下水道分担金 新規に水道をひいたり、口径を変更する際に必要
住宅ローン諸費用
つなぎ融資費用
火災保険
電話引込

 

見積金額の妥当性についてはこちらをご参照ください

 

注文住宅の平均坪単価へ 注文住宅の平均坪単価

 

 

 

 

 

 

 不確定要素をチェックしましょう


見積りの初期段階では、
プランの不確定な要素やあいまいなまま終った打ち合せ内容は、
見積に入っていない場合がほとんどです。

それは、曖昧なままの費用を入れたことで、高いと思われたくないからです。

しかし、施主にとっては正確な予算をつかめない事になってしまいます。
また、得てしてそのような場合は、忘れ去られて、最終的に抜けてしまうことがよくあります。

打合せの過程でいろいろ話をした内容が何処まで入っているか、
丹念にチェックすることが重要です。

 

 諸費用を把握しておきましょう


大手住宅メーカーなどでは、諸費用も想定額して、
家づくりに掛かる全ての費用を把握できるように、資金計画書というものを用意しています。

しかし、中小工務店では、諸費用の計算まで提示しない場合もあります。
諸費用は数百万円というような大きな金額になりますので、しっかりと把握しましょう。

注:
諸費用自体はハウスメーカーや工務店が行う作業ではなく、
施主により掛かる費用に大きな差があります。
ですから、どの会社も想定額しか出てきませんが、ある程度の目安にはなります。

 

 その他


とにかく住宅の見積は、各社まちまちで見積の項目も範囲もバラバラです。
上の表を基準に、どこまで含まれている見積なのかを確定させて、
総額でいくら掛かるのかを把握しておいてください。

 

 

 

 

 

 

見積の細目を比較しても意味がない

 

見積りで比較できるのは総額だけ


 

家の建築は、各工事の専門業者が少なくても十数社以上が下請に入って仕事を完成させます。
そのため、各業者から提示された何十項目にもなる見積をまとめ上げて、全体として数百項目になる見積ができあがります。
非常に複雑になる上に、見積に関する共通のルールは存在しません。
各社各様の見積様式ですし、同じものであっても単価がそれぞれ違います。

ドア一枚の値段も、同じ値段で、出てくることは、まずありません。
各社それぞれの事情により出している単価なので、目安にはなりますが、 単価が高い安いで、その見積を判断することはできません。

 

 見積は単価では判断できない

合計金額で見るしかないということを簡単に説明するために、
あなたが6畳の部屋のリフォームをしようとしたとします。

そこで、同じ仕様で、3社に見積を提出してもらったとします。

すると、各社から次のような見積があがってきます。

 

A 社

項目 数量 単価 金額
解体手間費 1 人 30,000 30,000
廃材処理費 1 式   25,000
石膏ボード 3尺x8尺 12 枚 750 9,000
石膏ボード 3尺x6尺 6 枚 600 3,600
フローリング(材料費) 3 坪 10,000 30,000
大工手間 1 人 30,000 30,000
クロス(材料費) 40 m 600 24,000
クロス(貼り手間) 1 人 30,000 30,000
諸経費 1 式
18,400
合計     200,000

 

B 社

項目 数量 単価 金額
解体費 3 坪 20,000 60,000
下地石膏ボード 1 式 14,000 14,000
フローリング(材料費) 3 坪 11,000 33,000
大工手間 1 人 26,000 26,000
クロス工事 36 ㎡ 1,600 57,600
諸経費(10%) 1 式   21,700
値引き 1 式   -12,300
合計     200,000

 

C 社

項目 数量 単価 金額
リフォーム工事 3 坪 60,000 180,000
諸経費(10%) 1式   20,000
合計     200,000
 

 

このように、合計の価格は同じであったとしても、
見積の書式は各社バラバラに出てきます。

地元工務店だと、A社とB社のような見積が出てきます。
大手住宅メーカーだと、C社のような見積が出てきます。

同じ地元工務店であっても、
B社は一様に粗利を載せ、A社は材料費と手間代で粗利の率を変えています。

ですから、仮にB社に対し
「A社は石膏ボード代が12,600円だから、それに合わせて欲しい」
と言っても、受け入れてもらえません。

また、B社はクロス工事を材料と手間を合わせて㎡単価で出していますが、
A社は材料と手間を分け、更に材料はm単価で出しています。

結局、単価を比べても、あまり意味がありません。
「合計の金額がいくらなのか」が最も頼りになる金額です。

どんなプランで、どんな仕様で、どこまでの範囲の工事なのか。
そして、その合計がいくらなのか?ということをしっかり整理して判断してください。

 

 

 

 

 

 

ひじょうに不透明な注文住宅の価格

 

他人に分からないようにするのが住宅の見積


 

住宅の見積書には項目の一番最後に『諸経費』という項目があり、
諸経費一式 ○○万円という形で、
工事費の10パーセント程度の金額が計上されている場合がよくあります。

会社によって割合は違いますが、この諸経費とはなんでしょうか。

もしかして、関係ない費用を計上して、ぼったくろうとしているのではないか?
と不審に思う方もいらっしゃるかも知れません。



この『諸経費』についての説明を担当の営業マンに求めると、
「交通費や通信費、事務経費などの間接的な費用が一定の割合で必要になります」
と言うような何かいま1つ納得できない返答しか返って来ません。

ズバリ言ってしまえば、これは昔から建築業界で行われてきた慣習なのです。

国や地方の公共工事では、
『諸経費』として一定の率でプラスαの費用を参入することが認められていて、
そこから来たものと思われます。

 

商品の価格には、
それを販売する会社の粗利(利益)が必ず入っています。

つまり、商品の製造や仕入れに掛かった原価に粗利を載せて、売値となります。

これと同じように、住宅工事でも
職人の手間代や材料の仕入れ値に粗利を載せて、
見積書を作成します。
この粗利の率は、地方工務店であれば
工事代金の概ね15~25%程度です。

大手住宅メーカーともなると30%を超えるようです。

住宅の価格は何千万円にもなります。
仮に3000万円の家るのであれば、
30%の粗利であれば900万円もの金額になります。

 

一般商品の価格構成
 

施主にとってみれば、一世一代の大きな買い物ですから、
当然、見積を見る目も厳しくなりますので、
「900万円も粗利を取るなんて、取り過ぎじゃない?」
と言われることが多々出てきます。

そこで住宅業界では、
単純にその粗利と工事原価を足して見積を作成する訳ではなく、昔からの慣習を利用して、ワザワザ、工事費と『諸経費』と言う形に書換えて見積を提出するのです。

そこで利益を低く見せ、
不透明にすることで、施主の目を欺くための役目をしているのが『諸経費』という訳です。

住宅の見積は、他の人が見ても、本当の姿が絶対に分からないように作成されています。

おそらく、見積を作成した本人以外、
他の住宅関係者が見ても、本当の姿を知ることはできません。

 

住宅価格の構成

分からないようにしている理由にはもう一つあって、同業他社のハウスメーカーや工務店が、もしかしたら自分たちの見積書を目にするかもしれません。

自分たちが、建材や住設などをいくらで仕入れて、それにどれだけの利益を載せているのかを他社には知られたくないのです。

工務店は建材屋さんから材料を仕入れるわけですが、実は建材店は工務店によって卸値を変えています。

そして、取引先の工務店の全てに、「御社への卸値は特別な価格なので、他社には絶対に教えないでください」と言っています。

なので、他社が自社の見積書を見ても、全く分からないように作文をしているというのも、大きな理由の一つです。

 

 

 

 

 

 

 

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