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冬は暖かく、夏は涼しく快適な住空間を実現するためには、適切な断熱材の選択が欠かせません。
その中でも、発泡プラスチック系の断熱材は、優れた断熱性能を発揮することから、注目を集めています。
今回は、特に現場での施工に適した現場発泡ウレタン、フェノールフォームとスチレンフォームの3つの材料を紹介し、その特徴やメリット、注意点などについて詳しく解説していきます。
ぜひ、断熱材の選択にお悩みの方は、参考にしてみてください。
目次
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住宅用の断熱材の中でも、今回は発泡プラスチック系断熱材をご案内します。
それぞれにメリットとデメリットがあって、実は「ベストな断熱材はコレです」と言える様な断熱材はありません。
ご紹介する断熱材は
1.現場発泡ウレタン
2.フェノールフォースとスチレンフォーム
別の動画でご紹介した繊維系断熱材とは、違った特徴があります。
どんなメリットとデメリットがあるのか?わかりやすく解説しています。
動画長さ:9分01秒
以下、動画の内容を文字にしてありますので、文字の方が良いという方はこちらをご覧ください。
住宅用の断熱材には色々な種類があって、どれが良いのか分かりませんよね。
それぞれにメリットとデメリットがあって、実は「ベストな断熱材はコレです」と言える様な断熱材はありません。
どんな種類の断熱材があって、どんな特徴があるのか、しっかり把握して選択するようにしましょう。
前回は繊維系断熱材のグラスウールとセルロースファイバーをご案内しました。
繊維系断熱材についてはこちらをご覧ください。
おすすめの繊維系断熱材
住宅でよく使われる発泡プラスチック系断熱材は概ね次の2つ。
この動画ではこの2つの断熱材についてご案内します。
まず初めに、現場発泡ウレタン。
現場発泡ウレタンによる断熱工事は、増えてきている様に感じます。
どの様に施工するのか、こちらをご覧ください。
※動画内では工事現場の映像をご紹介しています。
吹き付けたウレタンが壁の中でどんどん膨らんでいきます。
小さな隙間もウレタンが入り込んで埋めるため、気密性が高くなります。
壁から、はみ出したウレタンはカットします。
この動画のお宅で、断熱工事の後に、気密測定をしました。その結果がこちらです。
隙間相当面積(C値)は0.1cm2/m2。かなりの高気密です。
断熱工事は専門業者が行うので、施工精度は安定しています。
そんな現場発泡ウレタンにもデメリットがあります。
よく言われるのは、火災によって燃焼すると、有毒ガスが発生する事という事です。
ただ壁の中に火が回るよりも先に、カーテンや家具が燃えて、住人はその時に発生する有毒ガスで亡くなる可能性の方が高いです。
硬質ウレタンが燃焼する事により有毒なシアン化水素が発生しますが、その影響は近隣の人達や消防士さんに迷惑をかける事になるのかも知れません。
それからコロナウイルスの感染拡大以降、なぜか価格が著しく高騰しています。
以前は1棟当たり65~75万円ほどでしたが、先日、工務店から見積もりを取ったところ100万円近くしました。
他の断熱材も価格は高くなっていますが、特に現場発泡ウレタンの価格高騰は著しいように感じます。
では、現場発泡ウレタンについて簡単にまとめるとこの様になります。
続いて、フェノールフォーム・スチレンフォーム。
どちらも火災の際に、現場発泡ウレタンの様な有毒ガスを出す事はありません。
最大の特徴は断熱効率が高い事です。様々な建材の断熱効率は熱伝導率という数値で表します。
住宅で使われる主な断熱材の熱伝導率はこの様になっています。
熱伝導率は数値が小さいほど断熱効率が高い事になります。
例えばセルロースファイバーの熱伝導率は0.04なのに対し、フェノールフォームの熱伝導率は半分の0.02。
ですから、10cmの厚さのセルロースファイバーと同じ断熱性能がフェノールフォームであれば5cmでOK。
つまり、断熱材を薄くする事ができるという事です。
フェノールフォームやスチレンフォームが威力を発揮するのは外張り断熱です。
一般的な断熱工法は壁の中に断熱材を充填するのに対し、外張り断熱は構造材の外側に断熱材を張っていきます。
外張り断熱にすると、何が良いのか?
壁の中に断熱材を充填する充填断熱の場合、柱や間柱で断熱材が途切れてしまうので、柱や間柱が断熱欠損になってしまいます。
ところが外張り断熱であれば断熱材が途切れずに連続するため、充填断熱より断熱の効率が良くなります。
ただし断熱材の外側に外壁材を施工するため、断熱材を厚くする事ができません。6センチが限界と言われています。
そこで、外張り断熱の場合は断熱効率の良いフェノールフォームやスチレンフォームを使う事で断熱材の厚さを抑えます。
外張り断熱のデメリットは、価格が高い事です。
例えばフェノールフォームであれば、材料代だけで家1棟当たり70~80万円ほどします。
更に外張り断熱は施工に手間がかかるため、手間代も合わせると100万円ほどになるでしょう。
とは言え、外張り断熱であれば高い気密性能を得られます。
例えば外張り断熱で施工したこちらのお宅の場合、気密測定の結果、隙間相当面積は0.1cm2/m2。
先ほどの現場発泡ウレタンと同様、かなりの高気密です。
ただし、外張り断熱なら必ず高気密になるという訳ではありません。
外張り断熱は一般的に大工さんが施工します。
でも、かなりのノウハウが必要になります。
ですから外張り断熱の施工経験が豊富な大工さんでなければ、満足できる気密性能は得られないでしょう。
では、フェノールフォームとスチレンフォームについて簡単にまとめるとこの様になります。
繊維系の断熱材についてはこちらをご覧ください。
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