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住宅の省エネルギー基準は1980年(昭和55年)に制定されて以降、 変遷を重ね、強化されてきました。
現在の省エネルギー基準がどうなっているのか解説します。
省エネ等級4(平成28年省エネルギー基準)では
次の3点の値を算定し、基準値をクリアしているかどうか評価します。
また、基準値は日本全国を8つの地域に区分されて、 基準値が設定されています。
8つの地域区分は次のようになっています。
画像をクリックすると拡大します。
外皮平均熱貫流率(UA値)とは
住宅の断熱性能を数値的に表したものです。
詳しくはこちらをご覧ください。
省エネ等級4(平成28年省エネルギー基準)の
外皮平均熱貫流率(UA値)の基準値は次のようになっています。
冷暖房の負荷を考えた場合、
温暖な地域では、冬期の断熱以外にも、夏期の日射をいかに防ぐかが大きなポイントとなってきます。
それを示す数値が「冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)」です。
詳しくはこちらをご覧ください。
省エネ等級4(平成28年省エネルギー基準)の
冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)の基準値は次のようになっています。
外皮平均熱貫流率(UA値)と平均日射熱取得率(ηA値)を計算するに当たっては一般社団法人住宅性能評価・表示協会が公開しているExcelデータが便利なのでご紹介します。
数値を入力すると自動計算されるように組まれています。
H28年省エネ基準に適合しているかどうかが判定できるようになっています。
下記からダウンロードできます。
外皮面積等を用いない外皮計算シートEXCEL2007版
・・・簡易的に計算できるようになっています。
木造戸建て住宅[標準入力型]EXCEL2007版
・・・細かく数値を入力して計算できるようになっています。
木造戸建て住宅[仕様選択型]EXCEL2007版
・・・断熱材の仕様などから計算できるようになっています。
※上記の計算書は一般社団法人住宅性能評価・表示協会で公開されているものを利用し多少追記したものです。
※本計算書(Excel)を使用したことによる損害、または第三者からの請求につきまして、当社では責任を負いかねます。何卒ご了承ください。
基準仕様として
一般的な性能の住宅設備(冷暖房、換気、照明、給湯)と
家電や調理器具(定数)の消費エネルギーの合計を算出します。
その消費エネルギー量よりも、少なくなるように設計します。
基準一次エネルギー消費量は、地域、冷暖房方式、床面積に応じて設定します。
設計一次エネルギー消費量は、住宅の断熱性能や太陽光発電などの創エネも加味し評価します。
一次エネルギー消費量の計算は
WEB上で、次のプログラムを使って計算できるようになっています。
ZEHは「ゼッチ」と読みます。
経済産業省が推進している、省エネルギー対策です。
考え方として
住宅の断熱化を図り、高効率の住宅設備を採用し、
太陽光発電やエネファームなどでエネルギーを創り、エネルギー収支をプラスマイナスゼロにするというものです。
詳しくはこちらをご覧ください。
ZEHの住宅の断熱化では
省エネ等級4(平成28年省エネルギー基準)よりも厳しい基準が設けられています。
こちらがその基準値になります
HEAT20は
研究者、住宅・建材生産者団体の有志によって構成された団体で、
更なる省エネ化と居住者の健康と快適性の向上のため、住宅の断熱化の普及啓蒙を目指しています。
HEAT20では「G1」と「G2」の断熱基準が示されています。
真冬に室内温度20℃、湿度50%という快適な環境で、
外壁や窓ガラスなどの表面温度が9度以下になると、結露が発生します。
G1基準の場合、概ね10℃を下回らない断熱レベル。
G2基準の場合、概ね13度を下回らない断熱レベルとなっています。
結露の発生を防ぐことで、カビ、ダニの繁殖を抑え、
ヒートショック対策、冷暖房消費量の大幅な削減といった
メリットを得る事ができます。
ちなみに、省エネ等級4(平成28年省エネルギー基準)の場合、
概ね8℃を下回らない断熱レベルなので、
結露の発生する可能性が高いです。
これからの住宅は、できれば
HEAT20のG1基準はクリアさせる事をお勧めします。
HEAT20ではG1とG2よりも更に高い基準のG3があります。
下記はG1~3の基準を比較した表です。
G3はG1とG2よりもかなり厳しい基準が設定されています。
真冬に東京や大阪などの6地域で、室温が
G1は10℃を下回らないレベル。
G2は13℃を下回らないレベル。
G3は15℃を下回らないレベル。
となっています。
これを実現させる断熱仕様として次のような 例が挙げられています。
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