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床の間には様々な種類の形式があります。
書院造りの本格的な本床から、少し砕けた蹴込床、茶の湯の影響を受け更にくずした踏込床や洞床などなど・・・。
代表的な床の間の形式8種類について、特徴をご紹介します。
目次
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「床の間」の歴史や飾り方について
「床の間」の各部位の名称・・・床柱、落とし掛け、違い棚など
「和室」の各部位の名称・・・鴨居、敷居、長押など
障子の種類と特徴・メリットとデメリットなど
「洋室」の各部位の名称・・・ドア枠、ケーシング、沓摺など
書には「真・行・草」の3種類があります。
真書(楷書)は一点一画を正確に書いた書体。
行書は真書をやや省略した書体。
草書は行書がさらに砕けてくずした書体。
「花」の字の真行草の例
「床の間」の形式も同様に真行草に分けられます。
一般的には書院造りの本格的な様式が「真」、千利休により完成された草庵茶室は「草」になります。
真と草の間には「行」が存在するのですが、その境目は曖昧で、人により見解が変わります。
草庵茶室の代表格-高台寺遺芳庵
Wikipediaより
本格的な和室では縁側の方(光が入ってくる方)に書院、反対側に違い棚を設けた床脇を配置します。
左側に縁側があって左から「書院」「床の間」「床脇」という順番に並んでいるのを「本勝手」といいます。
右側に縁側があって、本勝手とは逆の並びになっているのを「逆勝手」といいます。
真(厳格)から草(ラフ)に至るまで、床の間の形式を順番に並べてご紹介します。
床框(とこかまち)を施して一段高くし、床板を張るか畳敷きにします。
壁面の中央側に床柱を立てて、上部に小壁を設け、小壁の下端には落とし掛けを施します。
床脇と書院を設けると、さらに本格的な設えとなります。
「床の間」の部材の名称はこちらを参照
本床と同じように、客座より一段高くしますが、床框を省略した床の間。
床板の木口を見せて、床板と畳寄せの間の少し奥まった所に蹴込み板をハメ込みます。
蹴込み板の代わりに丸太や竹を使う場合もあります。
床の間の左右のどちらか片方に袖壁を設け、袋状になっている事から袋床と呼ばれます。
袖壁には開口部を設けたり、内側には地袋や飾り棚などを取り付けたりします。
床の面を一段高くせずに、客座の畳と同じ高さにした床の間のこと。
畳を敷き込む場合もありますが、客座と同じ畳敷きだとメリハリが無くなるので、地板を張るのが断然一般的です。
踏込床の事を、敷込床(しきこみどこ)とも言います。
床の間の間口よりも床の内部の方が広くなっていて、洞穴を連想させる事から洞床という名が付きました。
床柱や落とし掛けを設けず、塗り回して仕上げます。
主に茶室などで用いられ、千利休により創案されたと言われています。
下部に床板や床框などは無く、畳敷きのままで、上部だけに小壁を設け、落とし掛けと釣り束、雲板を施し、掛け軸などを飾れるようにしたものです。
普段の生活では部屋を広く使い、必要な時に置き床などで生け花などを飾り、床の間としての設えをします。
廻り縁の下に、20センチ前後の化粧板を柱と柱の間に取り付け、軸釘を打っただけの簡単なものです。
化粧板は一般的に雲板(くもいた)と呼ばれるものですが、古田織部(安土桃山時代の武将)が好んで用いた様式なので、織部板と呼ばれ、
この形式の床を織部床と言います。
部屋の壁際に、移動可能な床板を置き、床の間の代用としたもの。
置き床の標準的な大きさは、90~100センチで、奥行き45センチほど、形式は様々で、特に決まりはありません。
釣床と併用して使われる事もあります。
真・行・草のどの様式であっても、「床刺し」は縁起が悪いのでタブーとされています。
床刺しというのは
天井の場合、竿縁天井であれば竿縁が、目透かし天井であれば天井板の目地が、床の間に対し直角になっている状態のことです。
畳の場合、床の間の前の畳が、横向きではなく縦向きに敷いてある状態のことです。
おそらく、床框や落とし掛け、違い棚など、床の間は横のラインが基調の構成になっているので、天井も畳も、その横のラインと合わせた方が、見た目に良いからだと思われます。
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