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住宅ローンはどうしても月々の返済額に目を奪われがちですが、実は注目しなければならないのは総返済額なのです。
返済額が今の家賃と同じ、あるいは年収の30%という事だけで住宅ローンを組んでしまうと、返済に追われ、下手をすると破綻するかも知れません。
ここでは人生を楽しく過ごすためにも、無理のない破綻しない住宅ローンの組み方について、動画を使って分かりやすく解説します。
目次
この動画では
以上の様な流れで、話を進めていきます。
破綻しないための住宅ローンについて、分かりやすく解説しています。
ぜひご覧になってください。
動画長さ:11分45秒
以下、動画の内容を文字にしてありますので、文字の方が良いという方はこちらをご覧ください。
今回のお話しは、いつも当社のお客さんの資金計画を見てもらっている、ファイナンシャルプランナーの方の実例を基にしています。
ご紹介するのはこちらのAさんご家族。
旦那さん39歳、奥さん36歳、8歳のお兄ちゃんと6歳の妹。
4500万円の新築一戸建てを取得しようと計画していて、
自己資金で500万円、住宅ローンで4000万円、という形で考えています。
この動画では
4000万円の住宅ローンを組んだらどうなるか?
では具体的に、ご案内します。
今は金利が低い状態で安定しているので、固定金利より変動金利を選ぶ人の方が多いです。
住宅金融支援機構の調べによると住宅ローンを利用する人の約7割が変動金利を選択しています。
ただし、20年後、30年後に金利がどうなっているのか分かりません。
そこで、資金計画を立てる場合、リスクを考慮して高めの金利で計算します。
借入金4000万円、返済期間35年だとどうなるか?
月々の返済額は16万円。
ですから、年間返済額は192万円になります。
はたして、この返済額はAさん家族にとって妥当なのかどうか?では Aさん家族の収入を見てみましょう。
旦那さんの年収は手取りで635万円。
そして、奥さんはパートで働いていて、年収は39万円。
夫婦合わせて年収は674万円です。
年間返済額が192万円でしたので、返済比率は
一般的に返済比率は年収の30~35%が基準とされているので、問題なく住宅ローンを組む事ができるでしょう。
一見、何の問題も無い様に見えます。ところが、住宅資金だけに目を奪われると破綻するかも知れません。
借入金4000万円で返済期間35年。Aさんご家族の場合、住宅資金と言う事だけでしたら、何の問題も無い様に見えます。
しかし、人生には3大資金と言うモノがあるのです。
その1つが住宅資金。
そして、残り2つは教育資金と老後資金。
それ以外にも生活していくための資金が必要になります。
家を建てても、それ以外の事が充実していなければ幸せな人生とは言えません。
そこで、住宅以外の資金について見て行きましょう。
まずは教育資金。2人のお子さんの教育について、どう考えているのかお聞きすると、
お兄ちゃんは、小学校と中学校は公立。
高校と大学は私立。
必要な教育資金は1082万円になります。
(この金額には塾など、補助的費用も入っています)
妹は高校までは公立で、大学は私立。
必要な教育資金は916万円になります。
続いて、生活していくために必要な基本生活資金。
基本生活資金の内容は概ねこの様になります。家計簿を付けてもらうと正確に割り出せますが、無い場合は一般的な金額で計算します。
Aさんご家族の場合、家計簿から年間340万円。
それ以外に必要な資金として、旦那さんから7年毎に車を買い替えたいという希望があったので、車の購入費をこの様に想定します。
Aさんご家族の毎年のお金の流れを予想したのが、こちらのキャッシュフロー表になります。
90歳になるまでのキャッシュフローを作成します。
これを分かりやすい様にグラフにしたのがこちら。
赤紫色の折れ線グラフが金融資産の推移を表します。
家を取得する時に自己資金の500万円が出ていくので、金融資産が大きく減ります。
ここから35年間、74歳まで住宅ローンの返済をしていく事になります。
そして48歳から55歳ぐらいに掛けて、お子さんが高校、大学と進学していく時期に金融資産が少なくなります。
お子さんが2人とも社会人になると、金融資産は徐々に増えていき、65歳の時に退職金が入り、ドーンと増えます。
これ以降が老後資金になる訳ですが、年金をもらいながら、貯えを崩していく生活なります。
これを見ると、85歳で金融資産が底を尽きて、破綻してしまうという予想になっています。
生涯の資金計画を立てる場合、90歳まで資産がもたなければリスクが高いと判断します。
問題ないと思われたAさんご家族の住宅ローンでしたが、実は破綻してしまう可能性があります。
それを回避するためにも、総返済額を大きく削減しなければなりません。
Aさんご家族の計画では、自己資金を500万円、借入金4000万円で返済期間は35年でした。
その場合、月々の返済は16万円、年間で193万円、
返済期間は35年なので6750万が、総返済額です。
ここでよく考えてみてください。借りたお金は4000万円でした。ですから、漠然と4000万円を返済すると思われがちですが、
利息2750万円も併せて返済しなければ、ならないのです。
総返済額を削減するのに最も有効なのは次の2つ。
そこで、Aさんご家族の金融資産の内訳を調べてみると、この様になっていて、株式を500万円所有している事が分かりました。
その株式を売って自己資金に充て、借入金を3500万円にして、返済期間も25年に減らしました。
その結果、月々の返済は17万円。
総返済額は5145万円になり、
こちらが、そのキャッシュフローになります。
ご覧の様に、90歳になっても金融資産が残っています。
ただ、このままだと教育資金が必要になる、48~55歳の時期が厳しくなります。
ですから、最終的には返済期間を28年にして、教育資金が必要な時に少し余裕ができる様にしました。
この様に住宅取得の際には、住宅ローンの事だけではなく、生涯に渡る資金計画が大切です。
住宅取得の際には、住宅ローンの事だけではなく、生涯に渡る資金計画が大切です。
そのためには専門家に相談する事をお勧めしますが、住宅会社や銀行などに属しているファイナンシャルプランナーではダメです。
自社に都合の良い資金計画しか作ってくれません。
以上、住宅ローンを中心に、生涯の資金計画についてご案内しました。
では最後に一言。
<謎かけ>
「借金を返してくれない人」とかけて
「やっと明けた梅雨」と解きます。
その心は、もうかさなくていいです。
貸さなくて・傘無くて
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