先日、和室の部位の名称について解説するページをアップしました。
こちら→ 和室の部位【名前・名称】
本格的な和室というのを本当に見なくなりました。
私が住宅建築の世界に携わるようになり、20年を超えましたが、
何を隠そう、本格的な和室を手掛けた事は1回しかありません。
例えば写真の様な本格的な和室。
実は立派な和室があると、固定資産税も高くなるんです。

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家を新築すると、間もなく税務署から調査員が来て、
固定資産税を徴収するために家の査定をします。
洋室はもちろん、モダンな和洋折衷の様な和室だと、
固定資産税が高くなるような事はありません。
税金的には本格的な和室のある家は価値が高いと判断されるという事ですね。
写真の和室は書院造りと呼ばれるもので
室町時代の末期ごろ確立された様式です。
500年以上もの歴史、文化、伝統の積み重ねがあり、
部位の一つ一つに意味があり知恵が詰まっています。
確かに価値が高いと判断するのは分かります。
ただ、残念なことに、
本格的な和室を要望する施主はいなくなり、
施工できる大工さんもほとんどいない。
今まさに、日本の伝統文化である和室は途絶えようとしています。
今はまだ、部屋の広さを畳の帖数で表現しますが、
もしかしたら、20年後には㎡で表現するのがポピュラーになっているかも知れません。

日本の伝統、文化である本格的な和室を庶民が造らなくなるような制度にして、
消失させる結果をもたらした政府は愚かすぎます。頭がおかしいです。
広い和室がなければ本格的な仏壇も置かない。
庶民が仏壇が作られなくなればそこに使われている伝統技術もまた失われていく。
職人もいなくなる。
仏壇を眺め、日本の文化に触れ、先祖から今を生きる自分たちへの命のつながりを感じ取る時間もなく、ただ働いてストレスや不満があったらSNSで他人を攻撃して発散するだけ。
たった40年ほど前までは、多くの庶民の家庭に和室も仏壇もあり、皆あらゆる宗派に属し、他者への思いやりの心を学んでいました。
今やもう、そんなかつての日本の心は失われつつあります。
社会は人が作るものであり、家は人を育てる場所であります。
庶民の家が粗末になれば、そこで育つ人が作り上げる社会も粗末なものになっていきます。
庶民がみんな、当たり前のように日本の文化を感じられる家に住み、心豊かに生きる選択ができる税制度にしなければならないです。
千代さん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りですね。
ブログに載せた写真の和室を施工してくれた大工さんですが、先日ご高齢のため引退されました。
10年ほど経てば、和室を作れる職人はいなくなる様に思います。