>> 家相や風水
>> 家の中心の出し方
家相や風水では家の中心が重要です。家の中心が方角や方位を見る上での基点となります。
中心が少しズレただけで、鬼門に掛かったり、掛からなかったりして、本来とは全然違う判定結果が出てしまう事になります。
2階建ての場合は、1階と2階で、それぞれに中心を求めます。
ただ、中心の出し方はいくつかの方法があります。ここではどんな方法があるのかご紹介します。
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家の中心を求めるに当たっては、バルコニーや玄関ポーチ、出窓などの出っ張りは無いものとして家の形状を扱います。
しかし、バルコニーなどは、例えばインナーバルコニー(屋根が掛かっているバルコニー)になっていて 、部屋と同等に利用しているような場合は、住宅の一部とみなし、バルコニーを含めて中心を求めるというのがオーソドックスなようです。
家の形状が単純な四角形の場合は、対角線の交点が家の中心となります。
しかし、少し変形している形状、 例えば図のような形状の場合は、次のように求めます。
★ステップ1
左右の2区画に分けて、それぞれの対角線(青い点線)の交点のAとB(赤い実線)を結びます。
★ステップ2
上下の2区画に分けて、それぞれの対角線(青い点線)の交点のCとD(赤い実線)を結びます。
★ステップ3
ステップ1とステップ2で求めた線分ABとCDの交点が、家の中心になります。
筆者のコメント
この方法は、家相を診る際のオーソドックスな方法のようです。実はこの方法で求めた中心は、重心になります。
ただ、この様な単純な形状であれば中心を求められるものの、もう少し複雑になると、この方法は使えません。
世の中、こんなに単純な形状の家ばかりではありません。中心は最も重要な事なのに、求められないのでは、どうやって家相を診ろと言うのでしょうか?
この方法では、中心を求める方法としては駄目だと思うのですが・・・。
風水でよく使われる、家の中心の求め方です。
建物の「張り」(凸部)と「欠け」(凹部)が、その辺に対し、3分の1未満であればその部分を除いて中心を出します。
3分の1以上であれば、張りや欠けの面積を平均して中心を出します。
★張り・欠けを除いた中心の求め方
張りや欠けが、その一辺の3分の1未満の場合、張りや欠けが無いものとして四角形を描きます。その四角形の対角線の交点が中心となります。
★張り・欠けを平均した中心の求め方
張りや欠けが、その一辺の3分の1以上の場合、張りや欠けの面積を平均して四角形を描きます。その四角形の対角線の交点が中心となります。
筆者のコメント
その1の方法とは違い、複雑な形状の建物にも対応できますが、張りや欠けを除くか、平均するか・・・、 その境界がなぜ3分の1なのでしょうか?
例えば、3分の1をわずかに下回る場合と、わずかに上回る場合とでは、そこに何か明確な違いが有るというのでしょうか?
3分の1とは関係なく、全ての張りや欠けを平均するというのであれば、まだ分からなくはないですが・・・。
今一つ根拠に欠けて曖昧です。誰かが適当に決めた事のようにしか思えません。
当然の事ながら「その1」と「その2」では中心の位置が違ってきます。
次の間取りの例で見てみましょう。
★その1で求めた中心
その1の方法で中心を求め、鬼門と裏鬼門の範囲を赤く示しました。
家相では、トイレが鬼門や裏鬼門の位置にあると大凶されています。
この場合、何とかぎりぎりでトイレが裏鬼門から外れています。
鬼門と裏鬼門について、詳しくはこちら
★その2で求めた中心
その2の方法で中心を求めると、わずかな違いですが、その1と比べると、上の方に約90センチぐらいずれた位置になります。
この場合、トイレが裏鬼門に掛かっています。
筆者のコメント
家相や風水の書籍やサイトを色々と見たのですが、その1とその2の両方の方法を紹介しているケースがとても多いです。
家の中心を求める方法は「その1」と「その2」のどちらでも良いと言う訳にはいきません。
なぜなら、ここで示した例のように、「その1」と「その2」のどちらを採用するかによって、全く違う結果が出てしまうからです。
しかし、前述した通り、その1の方法は複雑な形状には対応できず、その2の方法は根拠の曖昧な部分があり信用できません。
結局、いずれにしても、ちゃんと中心を定められません。
となると家相や風水の正確な鑑定など不可能になり、家相や風水の存在自体、ナンセンスと言わざるを得ません。
それでもあえて、中心を求める方法があるとしたら、重心という事になるかも知れません。
重心とは
例えば、平面図を厚紙に貼って外周を切り取り、とがったものの上にのせてバランスを取り、水平になるポイントです。
前述の「その1」の方法で求めた中心は、重心になります。
しかし、「その1」の方法でなくても、重心は簡単な計算で求める事ができます。
次の図のような形状の建物があったとして、これを例に重心を求めてみましょう。
一見、チョッとややこしそうに見えるかもしれませんが
ひじょうに簡単です。
★重心を求める式
この例の場合、右下の角を「基点」として、3つのパーツ(長方形)に分割します。
(基点の位置と分割の仕方はお好みで決めてください)
そして、それぞれのパーツ(長方形)の面積と重心の位置を求めます。
それらを元に、重心の位置が、基点からX軸とY軸方向に対し、どれだけの距離になるのかを求めます。
それを求める式がこちらです。
具体的には
例えばX軸方向で基点からの距離を求めるためには次のようになります。
★重心の位置を算出
では実際に計算してみましょう。
X軸方向の計算
(30×1.5 + 24×5 + 16×8)÷70
≒4.186
Y軸方向の計算
(30×5 + 24×3 + 16×4)÷70
≒4.086
という事で、重心は図の位置になります。
いかがですか? 結構簡単でしょ。
この方法なら、もっと複雑な形状でも重心を求める事ができます。
もし、斜めになっている個所があっても、三角形の重心を求める方法があります(ネットで調べたら直ぐ出てきます)ので、それを組合わせれば大丈夫です。
筆者のコメント
鑑定する人や流派によって、家の中心を求める方法が違ったり、複数の方法を容認したりしている事からして、家相や風水は怪しいと思ってしまいますが、それでもあえて言うとすれば、家の中心は重心だと思います。
家相や風水の鑑定士の中には重心が家の中心だと主張している人は少なからずいます。
ただ、その重心の求め方は、「その1」の方法か、複雑な形状であれば
平面図を厚紙に貼って外周を切り取り、鉛筆やボールペンなどのとがったものの上にのせるとの事です。
でも、その鑑定士さんたちは本当にそんな方法をやっているのでしょうか?
私が実際に色々と試してやってみましたが、とてもじゃないけど無理でした。
あまりにもバランスを取るのが微妙で難し過ぎて、水平になるポイントを特定できません。
割り箸のようなモノであれば、バランスを取って水平にできますが、それだとピンポイントで重心を決める事はできません。
その点、ここで紹介した方法は正確で、しかも簡単に机上で計算できます。
ただ、この方法は別に私が発見した訳ではありません。 重心を出す方法としては一般的です。
ネット上で色々と調べたのですが、この記事を書いている時点では、なぜか家相や風水の世界でこの方法を紹介しているところがみつかりませんでした。
やっぱり、家相や風水の真偽は怪しい?
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