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水盛り・遣り方(みずもり・やりかた)とは
工事を着手する前に、 建物の正確な位置を出す作業のことで、
別名、丁張り(ちょうはり)とも言います。
水盛り・遣り方は
まず、設定GL(基準となる地面の高さ)を決め、
約1.8m間隔に水杭(ミズグイ)を立て、
水平ライン(基礎の上端の高さ)を記し水貫(ミズヌキ)でつないでいきます。
水杭と水貫が動かないように、
筋交い貫(すじかいぬき)を斜めに打ち付けて固定します。
この板で作った囲いを「遣り方」と呼びます。
更に水貫と水貫の間に水糸を張って、
基礎(建物)の中心線を印します。
水盛り・遣り方は
レーザーによる位置出し器を使って直角や水平を出しますが、
レーザーが普及していない頃は、
原始的な方法で正確な直角や水平を出していました。
直角の出し方は
辺長さが、3m、4m、5mの三角形を作ると、
直角三角形を作る事ができます。
大工さんはこれを「サシゴ」といって
大昔からこの方法で直角を出していました。
水平の出し方は
透明なチューブの中に水を入れ、図のように出していました。
江戸時代以前にはこの様な透明なチューブはなかったので、
角材に長い溝を掘り、その溝の中に水を注いで水平基準面を定めていて、それを水盛り台と呼んでいたことから、
水平を出す作業を「水盛り」と称するようになりました。
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