日本建築のタブーについて

妻からジョーカーゲームというアニメを勧められ、見ていました。

画像を見てもお分かりになられるかと思いますが、作品全体を通して、とても絵が綺麗で、細部まで精密に描かれていますし、非常に面白かったです。

でも、なぜこのシーンで「アッ」と叫んでしまったのかというと、和室の造作でタブーとされている箇所が2ヶ所あったからです。

それが白く印した箇所です。

おそらく、建築に携わっている人で、ある程度、和室について精通している人は、直ぐにお分かりになる事でしょう。

画面中央の「違い棚」ですが、
違い棚は床の間側の棚の方を上にするというルールがあります。
この場合、床の間は向かって右側にあるのですが、右側の棚の方が低くなっています。

もう一つは天井の「竿縁」です。

天井の竿縁は床の間と平行にしなければなりません。
でも、直角になっています。

床の間に直角になっている事を「床差し」(とこざし)と言って、昔から忌み嫌われているのです。

日本建築には他にも色々とタブーとされている事があります。

例えば畳の敷き方も、床の間に接する畳は床差しにならないようにしなければなりません。

引き違い戸は、右側の戸が手前にくるようにしなければなりません。

最もよく言われているのが「逆柱」(さかばしら)。
木が生えていた時の上下を逆にして柱を建てる事を言います。

私も、日本建築のタブーを全て理解している訳ではありませんが、アニメーターの方々がそんな事を知る由もないですよね。

床の間のルールについてはこちらにまとめてありますので、よろしければご覧になってください。

「床の間」の様式と種類|真・行・草

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