火災保険料が値上げ&住宅ローンの変動金利が引き上げ・家計をどう守る?

この10月から火災保険料が全国平均で13%の値上げ。
これは過去最高の値上げ額です。

そして、住宅ローンの変動金利も0.15%の引き上げ。

家計を圧迫する保険料とローン金利

家計を大きく圧迫することは間違いありません。

我々はこの事態にどうしたらいいのでしょうか?
火災保険料と住宅ローンに対処する方法を考えてみましょう。

■火災保険を安くする方法

火災保険を安くする主な方法は次の4つを見直すことです。

  1. 建物の構造を見直す
  2. 水災を見直す
  3. 地震保険を見直す
  4. 契約期間を見直す

 

住宅の火災保険

 


1.建物の構造を見直す


RC造や鉄骨造の建物は火災に強いという事で火災保険料は木造より安くなります。
しかし、木造住宅も耐火構造であればRC造や鉄骨造と同等に安くなります。

都市部で防火地域や準防火地域であれば耐火構造の建物しか建てられないので、必然的に保険料は安くなります。

問題は法22条地域や無指定の地域です。

防火に関する規制がないため、できるだけ建築費を安くしようという事で、普通の木造住宅を建ててしまう事になるでしょう。
でも、20万円ぐらいのアップで省令準耐火構造にできます。
すると火災保険の保険料は40%ほど安くなります。

そうなれば省令準耐火構造にしてアップした建築費は6~7年ぐらいで回収できるでしょう。


2.水災を見直す


火災保険は補償の範囲が広ければ広いほど安心感は増しますが、比例して保険料も高くなります。
ですから必要ない補償は削りましょう。
ここでは特に水災について検討してみます。

基本的にハザードマップを見て洪水の危険性があるエリアであれば水災に加入しておくことは必須です。
でも、浸水深が50センチ未満であれば、加入しなくても良いかと思います。

水災で補償してくれるのは45センチ以上の浸水に対して。
浸水深が50センチ未満のエリアであれば、洪水が発生しても45センチ未満になる可能性が非常に高いです。言い換えれば洪水が発生しても補償されない可能性が圧倒的に高いという事になります。


3.地震保険


地震保険は火災保険とセットで入る保険です。

地震保険は南海トラフ地震と首都直下地震による被害を受ける地域は加入しても割に合わない可能性があります。

例えば3000万円の家を建てて、補償金額の限度額である1500万円で契約した場合、南海トラフ地震と首都直下地震の被害が想定される地域は年間の保険料が55,500円。地震の発生確率が低いとされている地域だと14,000円以下です。

ところがこの30年間で発生した巨大地震の事を思い出してください。

阪神大震災、新潟中越沖地震、東日本大震災、熊本地震、能登地震・・・
どの地震も地震の発生確率が低い場所で起きた巨大地震です。

結局のところ、日本中どこでも巨大地震の起こる可能性がある訳です。
だとしたら、地震保険の保険料が安く設定されている地域はむしろお得で、高く設定されている地域は割に合わないという事になります。

ただし、地震による火災や津波、噴火に関しては地震保険でなければ補償されません。
その点については要検討です。


4.保険の契約期間を見直す


火災保険は1年毎に加入することもできますが、最長で5年契約をする事ができます。

1年毎の契約より5年契約一括払いの方が保険料は1割ほど安くなります。

 

■住宅ローンの金利対策

住宅ローンで金利変動型を利用する人は全体の7割。
これまで20年近くも超低金利状態だったので、それも頷けます。

金利が0.15%引き上がるとローンの返済額はどうなるのでしょうか?

住宅ローン


返済額がどうなるのか?


仮に住宅ローンで3500万円借り入れて、20年かけて変動金利で返済するとします。

もし、金利が1%であれば月々の返済額は160,963円。
金利が1.15%であれば月々の返済額は163,316円。
その差、2,353円。

そう聞くと大した事ないように思うかも知れませんが、総返済額を比べてみると、

金利1%の場合、38,631,120円。
金利1.15%だと、39,195,840円。
その差、564,720円。

しかも今後、金利はじわじわ上がっていく事が予想されるので、そうなると総返済額は更に膨らんでいく事でしょう。


住宅ローンの組み方を見直す


ではこれから住宅ローンはどうしたら良いのか?

※借入額を減らして短期間で返済

最も良いのはできるだけ自己資金を増やして、借入額を減らす事です。
そして変動型で住宅ローンを組んで、できるだけ短期間で返済してしまう事です。

月々の返済額は大きくなってしまいますが、総返済額は大きく減らす事ができるので、長い目で見たらその方がかなりお得になります。

※金利固定型にする

でも短期間で返済するのは厳しいという事であれば、いっその事、今後金利が上昇し続けることを見越して全期間固定金利にして、長期間のローンを組んだ方が良いかも知れません。

でも、20年後あるいは30年後に世の中がどうなっているのかは分かりません。
そこで固定金利返済型にして、期間満了時点で様子を見ながら先の返済方法を決めていくという事でも良いかもしれません。

 

■まとめ

ともかく、ここ数年で世の中の様子は大きく変化してきています。
これまでとはフェーズが違ってきていることを念頭に置いて、火災保険も住宅ローンも考えていく必要があるでしょう。

それぞれについて、YouTubeの動画で詳しく解説しています。
ぜひご覧になってください。

【新築の火災保険】その補償は無駄!保険料を安くするには・・・

【住宅ローン】返済額1千万円削減・・・

 

 

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