リビング階段のメリットとデメリット

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家づくりをするに当たり
リビング階段の採用を検討されている方は多いでしょう。

私が家づくりをお手伝いした方々も、半数の方はリビング階段を採用されています。

リビング階段を採用する際には、
メリットとデメリットをしっかりと把握しておきましょう。

リビング階段を採用するメリットとして、
家族のコミュニケーションを取りやすくするため‥‥という事があります。

2階の個室へ行くためには、必ずリビングを通らなければならないので、
家族が自然と顔を合わせるようになる。

 

一方で、リビング階段のデメリットとしてよく言われているのが、 冬場、2階から階段を通して、冷気がリビングに降りてくる‥‥。

ネットでも、書籍でも、冬の寒さについてのデメリットはひじょうに多く取り上げられています。

リビング階段は寒い?

 

実は私自身、自宅にリビング階段を採用しましたし、リビング階段の住宅を何軒も建ててきました。

私のこれまでの経験としは、一般的によく言われているリビング階段のメリットとデメリットが
チョッと違っているように感じます。

そこでここでは、私自身が体験した、リビング階段のメリットとデメリットをご紹介します。

 

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まず、初めにリビング階段とは何かを説明します。

階段をリビングの中に取り入れて、2階の個室へ行くためには、
必ずリビングを通らなければならないようになっている階段のことです。

ここで、典型的な事例をご紹介します。

上が、リビング階段ではない普通の間取り。

下が、階段をリビングに取り込んだ、リビング階段の間取り。

 

 

リビング階段ではない間取り

リビング階段ではない間取りの例 

 

リビング階段の間取り

リビング階段の間取りの例 

 

  

 

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先の2つの間取りは、階段がリビングに取り込まれているか、いないかの違いだけで、
階段以外は全て同じ間取りです。

こうして、間取り図を見ただけではよく分かりません。

そこで、それぞれの内観図をご覧ください。

 

リビング階段ではない間取り

リビング階段ではない内観

 

リビング階段の間取り

リビング階段の間取り

 

一見して、明らかにお分かりいただけるかと思います。

リビング階段の最大のメリットは、視覚的効果です。

上の内観よりも下の方が開放感があります。
リビングとして利用できる空間の広さは、どちらも同じですが、リビング階段にすると広く感じます。

また、階段が空間のアクセントとなって、お洒落な演出をしてくれます。

リビング階段には様々なデメリットがありますが、
それ以上に、この演出効果に大きな価値を感じられるのでしたら、ぜひリビング階段をご採用ください。

では、リビング階段には、どんなデメリットがあるのでしょうか?

 

 

 

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リビング階段を採用したがために、「冷暖房の効きが悪い」という話はよく聞きます。
特に冬場はリビング階段を通って、冷気が降りてきて、非常に寒く、ロールカーテンなどで遮蔽したりなど、
非常に苦労している人が多いようです。

しかし、それは家の断熱性能によります。

家の断熱性能が良ければ、寒さを感じる事は一切ありません。

 

では、どの程度の断熱性能があれば寒さを感じないのか?

住宅の断熱性能はQ値という数値で表されます。

Q値について詳しくは
熱損失係数(Q値)とは 熱損失係数(Q値)とは

 

住宅性能表示制度の温熱等級で、最も等級が高い「温熱等級4(次世代省エネ基準)」では
Q値について、下のように規定されています。

等級4について詳しくは
次世代省エネルギー基準とは 次世代省エネルギー基準とは

 

 

 

地域区分 Ⅰ地域 Ⅱ地域 Ⅲ地域 Ⅳ地域 Ⅴ地域 Ⅵ地域
Q値(W/m2K) 1.6 1.9 2.4 2.7 2.7 3.7

上の表のⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ は
地域区分で、概ね次のように区分されています。

 
 
地域区分 都道府県
Ⅰ地域 北海道
Ⅱ地域 青森県 岩手県 秋田県
Ⅲ地域 宮城県 山形県 福島県 栃木県 新潟県 長野県
Ⅳ地域 茨城県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 富山県 石川県 福井県 山梨県 岐阜県 静岡県 愛知県  三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県  愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県
Ⅴ地域 宮崎県 鹿児島県
Ⅵ地域 沖縄県

 

リビング階段を採用する場合は、最低限、この温熱等級4をクリアしている程度の断熱性能は必要です。

できれば、Ⅰ、Ⅱ地域でQ値が1.5以下。それ以外の地域でQ値が2.0以下であるのが良いです。

断熱性能の優れた家であれば、リビング階段があると、1階と2階の温度差が少なくなるので、むしろ積極的にお勧めします。どうせなら、リビングに大きな吹抜けを設けるのも良いでしょう。

吹抜けを設けると、更に空間の広がりを感じられるようになります。

下の内観図は、先にご紹介したリビングに吹抜けを設けた絵です。

リビング階段と吹き抜けの組み合わせ

吹抜けとリビング階段の場合

リビング階段と吹き抜けの組み合わせ

リビング階段だけの場合


ただ、断熱性能を高めると、住宅の建築価格も比例して高くなります。
予算の都合で、あまり断熱性能を高める事ができないのでしたら、リビング階段は辞めた方が良いでしょう。

 

 

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リビング階段を採用する理由として最も多いのが、 「家族のコミュニケーションを取りやすくするため」

例えば子供が学校から帰ってきて、2階の個室に行く際に、必ず家族のいるリビングを通らなければならないので、自然と家族がコミュニケーションを取れるという訳です。

なんとなく、リビング階段は良さそうな気がします。

でも、リビング階段でない家で育った子供は、グレやすかったりするのでしょうか?

リビング階段でない家だと、家族のコミュニケーションが少なくなる傾向があるのでしょうか?

‥‥おそらく、そんな事は全くないでしょう。

間取りと、そこに住む家族に起こる現象とは全く因果関係はないのです。
静岡大学の外山知徳教授による研究で明らかになっています。

 

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※私の一押しの書籍ですご興味のある方は
こちらをご参照ください

家族の絆をつくる家家族の絆をつくる家へ

 

間取りとは関係なく、グレる子供はグレます
間取りとは関係なく、仲のいい家族は仲がいいのです

リビング階段だから、家族のコミュニケーションが良くなるという事は無いと思います。

ですからその事が理由でリビング階段を採用しようと思われているのでしたら、リビング階段のデメリットに目を向けて、よく考え直して、その上でどうするのか再検討してください。

 

 

 

リビング階段が家族のコミュニケーションを取りやすくするという事については、
リビング階段と家族のコミュニケーションとは直接的な関係はないので、メリットとは言い難いです。

よく言われている、リビング階段が寒いというのは、家の断熱性能が良ければ全く問題ありません。
むしろ、1階と2階の温度差が少なくなるのでメリットと言えます。

では、リビング階段のデメリットとはなんでしょうか?

 

最大のデメリットはこんな場面です。

 

休日の朝、お父さんはパジャマ姿のままリビングに寝ころび、テレビを見てリラックスしています。
髭も剃らず、髪の毛も寝癖で立ったままです。
(どこの家庭でも、よくあるシチュエーションですよね)

そこへ、「ピンポーン」‥‥と呼び鈴が鳴りました。

インターホンのカメラには、何やら高校生らしき女の子の姿が‥‥。
どうやら、娘の友達が、家へ遊びに来たようです。

 

リビング階段なので、娘の友達は、必ずリビングを通って、娘の部屋に行くことになります。

 

お父さんとしてみたら、平日は仕事に追われ、せっかくの休日はダラダラと過ごしたいですよね。
でも、突然、娘の友達が家を訪れると、慌てて着替えて、寝癖を直さなくてはなりません。

リビングが散らかっていたら、慌てて片付けなくてはなりません。

 

娘さんも高校生ぐらいになれば、友達を招く時は事前に教えてくれるので、まだ良いですが、
小学生や中学生の内は、突然、友達が家に遊びに来ます。

社交的なお子さんであれば、お友達同士お互いの家を頻繁に行き来するようになるでしょう。

もはや、リビングでリラックスすることはできないので、休日は一人、寝室で過ごすことになって、
家族のコミュニケーションを取りやすくするために採用したリビング階段だったのに、
結局、お父さんは寝室に籠って、家族とは次第に疎遠になって行く‥‥。

これでは本末転倒です。

 

もし、娘に来客があっても、気にしないお父さんだったらどうでしょう。

娘さんにしてみたら、だらしない父親の姿や散らかったリビングを友達には見せたくないですよね。

ですから、友達の家に遊びに行く事はあっても、友達を家には招きません。
それでは、良い友達関係を築くのは難しくなってきます。

 

リビング階段にするのであれば、休日でも身なりを整え、リビングは常に片付けておく必要があります。

その事を頭に入れて、リビング階段の採用をご検討ください。

 

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