>> 上棟式のご祝儀・費用・表書き
一般的には家を何件も建てられる人はあまりいません。したがって「上棟式は初めて」という人がほとんどではないでしょうか。
このページでは上棟式の流れや必要な費用、当日の服装など、知っておきたい様々な情報をお伝えします。
上棟式のメニュー
上棟式は、棟梁が棟木に幣束(へいぐし)を立てて、破魔矢(はまや)を飾り、建物の四方に酒・塩・米をまいて清め、上棟の儀式を行います。そのあと、施主のあいさつ、乾杯をおこない、直会(なおらい)に入ります。
施主にとっては、棟上げの終わった大工の労をねぎらい、これから入るいろいろな職方への挨拶という側面が強く、どの程度のお酒・おつまみ・あるいは料理が必要かは、地方によって相当異なります。
最近では少なくなりましたが、屋根から餅撒きなどをする地域も多いです。
職方のほとんどが自動車を使い、工事現場を掛け持ちするということが多ので、直会にはお酒を出さず、軽い食事だけというコトもよくあります。
地鎮祭では、祝儀は出さないのが通例ですが、上棟式の場合は、参加者への祝儀か記念品等が必要です。
事前に参加者の人数の確認が必要です。
上棟式で、施主(建築主)が用意するもの
料理やご祝儀の準備のために、
事前に出席者の人数を施工業者に確認しておく必要があります。
どの程度のお酒や料理、おつまみが必要かは地方によって相当異なりますので
施工業者とよく相談して準備をすすめると良いでしょう。
上棟式は、概ね午後3~4時ごろから始まります。
地域により上棟式のやり方は違いますが、一般的な流れは次の式次第のように進行します。
一般的な上棟式の流れ(式次第)
幣串
幣串・破魔矢は棟木の一番高いところに南向きで取り付けられ、その家が解体されるまで、そのままにしておきます。
実際の上棟式の様子を動画でご覧ください↓
(動画長さ 2分41秒)
こちらは近隣の人をお招きした、ある程度本格的な上棟式です↓
(動画長さ 4分15秒)
普段、着ているような服装で構いません。
むしろ、正装や綺麗な服装だと
何と言っても工事現場ですから、釘に引っ掛けたり、汚したりする可能性があります。
また、せっかくなので1階だけでなく、2階も
どんな風にできているのか見てみたいですよね。
上棟式の状態だと、まだ階段が掛かっていません。
ですからハシゴを登ったり降りたりしなければならないので、できるだけ動きやすい服装が良いでしょう。
ご祝儀・その他
上棟式にかかる費用は、一般的な金額としては次のようになります。
これらの費用を合計すると、出席者が20人前後で総額20万円程度です。
のし袋の表書きは、次の写真のように「御祝儀」とします。
宮崎駿のアニメ「となりのトトロ」で、
屋根裏に「おかめ」のお面が出てくるシーンが一瞬だけ映ります。
関西以外の人があれを見ても、「???」ではないでしょうか。
実は、関西では弊串(ヘイグシ)に
「おかめ」の面を付けるのが一般的なのです。
呼び名も、「おかめ御幣(ごへい)」と言います。
その由来は、京都市上京区にある千本釈迦堂にあります。
おかめ御幣の由来について、動画にて分かりやすく解説します。
どうぞ、ご覧ください。
動画長さ 4分15秒
千本釈迦堂の本堂
動画でもご紹介していますが、千本釈迦堂には「おかめ」にまつわる、こんなエピソードがあります。
千本釈迦堂の本道(右写真)は鎌倉時代の1227年に建てられました。
その本堂建立をまかされていた大工の棟梁が、
間違って柱を短く切ってしまいます。
どうしたらよいかと途方にくれていたところを、
妻・於亀(おかめ)の助言でことなきを得て、見事立派な本堂が完成しました。
しかし、女の入れ知恵で完成したといわれては主人の恥とばかり、完成を前にして於亀は自害して果てます。
人々は於亀の女心のいじらしさを憐れみ、
おかめ供養塔供養塔を本堂の前に立てました。
(チョッと今の時代からは考えられない話ですが‥‥)
それから後、室町時代の応仁の乱は京都を戦場に11年間も続き、ほぼ京都の街全体が壊滅状態になってしまいました。
しかし、千本釈迦堂の本堂だけは奇跡的に残りました。
応仁の乱以後も、大永の乱、享保の大火でもその戦禍、災難を免れ、市内の寺院としては最も古い本堂となっています。
このため京都では
「おかめ」が主を陰で支える家の守り神として、上棟の際に小屋裏に収めるようになりました。
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